トヨタ「ランドクルーザーFJ」が描く“ちょうどいい本格派”の新境地。ジムニーとの距離感に注目

トヨタ ハイラックスチャンプ「画像：APOLLO NEWS SERVICE」

東南アジアで強まるピックアップ需要

タイはトヨタにとってピックアップトラック生産の中心地であり、東南アジア各国への主要な供給拠点でもあります。2024年は洪水や景気減速の影響で市場全体が落ち込みましたが、トヨタは価格競争力のある新型ハイラックス チャンプを投入することで販売を維持しました。

都市部ではコンパクトなハイラックス チャンプが人気を集め、他社より販売減が小幅にとどまったようです。東南アジアでは舗装が不十分な道路や冠水も多く、堅牢なラダーフレーム構造の車は仕事用だけでなくファミリー用としても需要があります。

なお、タイでのハイラックス チャンプ（ショート仕様）の価格は約61万5000バーツ（約286万円）。FJの価格はまだ未発表ですが、比較的手が届きやすい設定になる可能性があります。

トヨタとしては、ランドクルーザーの名を冠しながら、より多くのユーザーが選びやすい価格帯に広げる狙いがあると見られます。東南アジア発のグローバルモデルとして、日本市場でも注目を集めるのは間違いありません。