マツダがBEVでも「混流生産」にこだわるワケ。スモールプレーヤーならではの“弱者の兵法”と、低迷する国内販売への打開策とは
掲載 carview! 文:編集部 46
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混流生産はもともとマツダが2006年からスタートさせた「ものづくり革新1.0」と呼ぶ取り組みの中で行ってきた、“内燃機関車”で実績がある手法だ。サブラインで各パーツをモジュール化し、メインラインで組み付けるこの生産方式のおかげで、「工程数は4割削減」と同社は説明する。
「マツダは130カ国に販売しており、お客さまの色々なニーズがある。そのニーズをマツダの規模で満たすとなると、1車種あたりの生産台数がビッグメーカーに比べ劣後しているので、その中で同じか、あるいは凌駕する生産性でクルマを作ろうとすると、混流生産が答えだと思っている(弘中常務)」
そんな混流生産も現在は、近年急速に進展する“電動化”や“知能化”に対応するため、様々なアップデートが施されている。
その最たる例が「AGV(自動搬送機)」の積極活用だ。
従来から使われるメインラインで車両を作りつつ、足回りやパワートレインなどをサブラインで組み立てメインラインでドッキングする手法は従来から同じだが、「根の生えない設備」であるAGVを活用することで、生産量の変動に強い柔軟な混流ラインへと進化させた。
今回はPHEV用のバッテリーモジュールをサブラインでパック化し、車体に取り付ける工程を見学したが、説明員によると「PHEVの生産量が増えればAGVを増やし、(経路を示す)黄色い線を貼り直すだけで柔軟に(数量変化に)対応できる」そうだ。さらに、固定式コンベアと違い前後左右から作業が可能となるため、作業効率も大幅に高まり組立員の負担も減るという。
混流生産のメリットは大きいように見えるが、他社も一部導入している事例はあるとはいえ、なぜマツダがこれほどまでに大胆に混流生産を推し進めることができたのだろうか。
「ほかの自動車メーカーが(混流生産を)難しいと考えているのが、開発と生産技術の関係。我々は、BEVだろうとICE(内燃機関)だろうと『この形状はハードポイントとして決めてしまいましょう』ということを、設計と生産が膝詰めで行う。最初の図面作りから生産技術が一緒に入っていかないと成り立たない。
(他メーカーは)組織が大きく、開発部隊と生産部隊が違う場所にいたり、環境の違いもあったりするが、我々はスモールプレーヤーだからこそ(混流生産を)推し進められた(技術本部長 杉中隆司氏)」
(次ページに続く)
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