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崇拝の対象? カルト的な地位のクルマ 26選 自動車文化を築いた偉大な名車たち

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崇拝の対象? カルト的な地位のクルマ 26選 自動車文化を築いた偉大な名車たち

移動手段を超えた「文化」の象徴

一番売れているクルマが一番面白いとは限らない。一般的なドライバーは、ダウンフォースや伝統、馬力、オフロード性能などには興味がないのだ。冷蔵庫が冷蔵庫でしかないように、クルマはクルマでしかない。

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しかし、さまざまな理由から、クルマが基本的な移動手段から、情熱や、ときには文化的な象徴へと飛躍するときがある。そのクルマに乗っている人たちは互いに手を振り、ライトを点滅させ、立ち止まっておしゃべりをし、故障したときにはクルマを降りて助けてくれるのだ。

ここでは、世界中でカルト的な人気を博しているクルマと、今後数年でカルト的な人気を博すと思われるクルマを紹介する。見出しの車名に続く括弧内は生産開始年を示している。

フォルクスワーゲン・ビートル(1938年)

フォルクスワーゲン・ビートルは、その普遍性から世界で最もコレクターが多いクルマの1つとなった。

ドイツでは、悲惨な戦争の後、困難に打ち勝ち、滅亡寸前の状態から立ち上がった自動車メーカーのシンボルとして。米国では、1960年代から70年代にかけて、小型で燃費のよい輸入車の人気が高まっていたことを物語っている。メキシコでは、タクシーとして広く知られている。

ビートルは今日もなお、人々の心を惹きつけてやまない。インターネットのない世界を知らない幼児も、ビートルとすれ違うと、指をさして微笑む。

シトロエン2CV(1948年)

ミニやビートルと同様に、シトロエン2CVは大衆文化に浸透している。コレクターは四輪の神として崇めると同時に、これを単なるクルマではなく、生活様式の1つであると説いている。大雑把に言えば、2CVのオーナーはいじるのが好きで、フランスのカーイベントを散策していても、同じ2CVを2台見つけることはまずない。

2CVは、ありとあらゆる色にペイントされ(時にはすべて同じ色に)、リフトアップ、ローダウン、トラクシオンアバン風カスタム、ラットロッド化などなど、さまざまな改造が施されている。GS譲りの4気筒エンジンを搭載したものも見受けられる。

フォルクスワーゲン・バス(1949年)

商用バンとして誕生したフォルクスワーゲン・バス(別名:タイプ2)だが、1960年代のヒッピー文化の台頭を契機に、カルト的な人気を博すようになった。ビートル同様、バスも高価なコレクターズアイテムとなっている。

初期のスプリットウィンドウ(分割式フロントガラス)のモデルには高値がついていることが多く、大衆を乗せるために設計されたクルマとしては、非常に大きな矛盾をはらんでいる。

トヨタ・ランドクルーザー(1951年)

1960年に登場した40系トヨタ・ランドクルーザーは、4×4の代表的なコレクターズアイテムだ。2006年にはレトロな雰囲気のFJクルーザーが登場し、人気は急上昇。その後も徐々に価値が上がり、50系、60系のコレクターも増えている。

オーストラリアでは、全く異なるタイプのファンがいる。トヨタは1984年に発売された70系を今でも販売しているのだ。決して安くはなく、最新鋭のものでもないが、アウトバック(内陸の砂漠地帯)であらゆる冒険を尽くし、無傷で帰りたいという冒険家にとって、頼りになるクルマであることに変わりはない。

シボレー・コルベット(1953年)

当初、シボレー・コルベットがスーパースターになることはないだろうと思われていた。1953年の発売当初は高価でパワー不足のコンバーチブルとみなされ、ボディも異型のグラスファイバー製だった。シボレーはすぐにV8エンジン(1958年からは燃料噴射装置付き)とハイリフトカムを採用するなど性能向上措置を取り、魅力を底上げした。

1963年に2代目モデル(通称スティングレイ)が登場するまで、コルベットは立派なスポーツカーに成長したのである。あとは歴史を見れば明らかだ。

シボレー・インパラ(1958年)

シボレー・インパラは、1960年代の米国におけるベストセラー車である。スーパースポーツ・パッケージを装着したモデルはクラシックカーとして人気を博し、やがてエンジンやボディスタイルを問わず、カリフォルニア発のローライダーシーンに欠かせない存在となった。

オースチン・ミニ(1959年)

4人乗りのポケットサイズのエコノミーカーとして誕生したミニは、英国の大衆文化の一翼を担うまでに成長した。1960年代、自動車業界では「言うは易く行うは難し」であった社会階層の垣根を越えた。昼は安価な移動手段、夜はファッションアイコンに変身したのである。

かのビートルズも愛用したほか、多くの映画に出演。「クーパー」の名を冠したモデルは欧米のレーストラックで絶大な人気を博した。現在では、バトンルージュからベルファスト経由で北京に至るまで、貴重なコレクターズアイテムとなっている。

ポルシェ911(1963年)

ポルシェ911のシルエットは、自動車業界において最もタイムレスなデザインと言えるだろう。一目で911とわかるこのデザインは、過去54年の間に定期的に進化してきたが、その外観が劇的に変化することはなかった。

最も話題になったのは1997年に登場した996型で、涙目型のヘッドライトと水冷エンジンが採用された。現在も911シリーズの中では浮いた存在だが、エンスージアストやコレクターからは尊敬を集めている。

トラバント601(1963年)

ベルリンの壁崩壊後、ドイツの路地裏に捨てられることになったトラバント。東ドイツの人々は、フォルクスワーゲンのゴルフやポロなど、モダンな新型車を自由に買えるようになったのだ。西ドイツの人たちは、現代の常識に反したデュロプラストボディの2ドアを買おうとはしなかった。トラバントの価値は、どんどん下がっていった。

現在、ベルリンでは、トラバントが東ドイツの国民車であることを利用しようとする動きが活発である。トラバントの博物館もあり、2サイクル2気筒エンジンから作られたビールの栓も見かけたことがある。

フォード・マスタング(1964年)

フォードは1964年4月、マスタングを発表する準備をしていたとき、自分たちが何を解き放とうとしているのか理解していなかった。社内では、このモデルの発売初年度の販売台数を10万台程度と見込んでいた。

しかし、デビュー当日に2万2千台を販売し、わずか3か月で10万台の大台に乗せた。年間販売台数のピークは1966年の60万7000台であった。マスタングは1970年代末までに自動車業界の有名人となり、クラシックカーとしての名声を得ている。

シボレー・カマロ(1967年)

熱狂的な人気を誇るフォード・マスタングに対するシボレーの回答が、カマロであった。発売されるやいなや、瞬く間にファンを獲得。初年度に22万台を販売した(マスタングと比べると印象の薄い数字だが)。

1970年代後半、米国の排ガス規制がカマロを窮地に追い込んだ。しかし、2010年に再登場したカマロは、マッスルカーブームの波に乗ることができた。

ボルボ200シリーズ(1974年)

ボルボの200シリーズの評判は、国によって大きく異なる。出身地のスウェーデンでは、当然ながらノスタルジーと結びついている。イタリアやスペインなどの南欧では、粘土の代わりにレゴブロックを使ってデザインしたような無名のセダンに過ぎない。

米国の太平洋岸北西部では、限りない愛の対象である。シアトルやポートランドでは、今でも毎日何百台もの200シリーズが行き交う。普段はクルマにあまり関心を示さない人たちも、古いボルボを走らせ続けるために努力を重ねているのだ。

メルセデス・ベンツW123(1976年)

少し前まで、メルセデス・ベンツW123は無骨な船乗りのように無気力に走る、安くて頑丈な交通手段としか思われていなかった。現在のEクラスの前身となるこのクルマは、近年、日常的に乗れる身近なクラシックカーとして、新しい役割を担っている。その後継車であるW124も、そう遠くない位置にある。

ランドローバー90/110/ディフェンダー(1983年)

1948年に登場した「どこへでも行ける」ランドローバー・シリーズIの最終進化形がディフェンダーだ。この基本に忠実なトラックは、自然の力をさりげなく克服することができるため、多くのファンに支持された。

そして、年月を重ねるごとに、英国自動車産業と過ぎ去った栄光の時代の象徴となったのだ。単にクルマが必要だから買ったというオーナーは、まずいないだろう。

BMW M3 E30(1985年)

BMWが2代目3シリーズをツーリングカーレースに参戦させるため、またホモロゲーションのために最低でも5000台を販売する必要があったことから生まれたE30ベースの初代M3。オーバーフェンダーとローダウン、そして200psの2.3L 4気筒エンジンを搭載したE30が登場した。

ホモロゲーション用のスペシャルモデルを売るのは難しいが、購入希望車はM3を満足に手に入れることができなかった。BMWは6年間で1万7000台以上のM3を製造している。究極のドライビング・マシンを手にした人たちは、大いに感謝しなければならない。

ジープ・ラングラー(1986年)

誰かにジープの絵を描いてくれと頼むと、ラングラーによく似たスケッチが描かれるに違いない。ウィリスの現代的解釈であるラングラーは、レトロになることなく、ジープの伝統を最もよく伝えている。

ラングラーは自動車業界にとって、スクーターの世界におけるヴェスパのような存在だ。幸いなことに、ジープはこのことを念頭に置いて、4代目となる新型をデザインした。

マツダ・ロードスター(1989年)

フィアット・スパイダーやMG Bなど、英国やイタリアのオープンカーを日本流にアレンジした2シーターで、「人馬一体」というコンセプトを掲げていた。

ヒットの要因の1つとして、信頼性の高さが挙げられる。「オイルが漏れない。いつでもエンジンがかかり、オーバーヒートしない。小型ロードスターに信頼性をもたらしたのは、まさに革命的なこと」とマツダは振り返る。残念ながら、初期のモデルはフィアットのような錆びやすい性質を持っていた。

2014年、ギネス(ビールではなく本の方)は、ロードスターを史上最も売れた2シーター・スポーツカーに認定した。価格は上昇傾向にあり、マツダは最近、日本でレストアサービスを開始している。

スバルWRX(1992年)

スバルWRXは、純正マフラーを装着していても、見るより先に音が聞こえてくるようなクルマだ。ラリーで鍛えられたWRXは、水平対向4気筒エンジン特有のゴロゴロとした音でその存在をアピールする。本来はエンスージアスト向けのクルマだが、オーナーのタイプは大きく2つに分かれる。改造を楽しむ人と、保管する人だ。

アウディRS2アバント(1994年)

アウディ初のRSモデルであるRS2アバントは、ポルシェの協力で誕生した。粗野な80アバントをベースに、2.2Lの5気筒エンジンを搭載し、その横に大型ターボチャージャーを取り付けた。6速MTとアウディが誇るクワトロシステムを介して、314psを四輪に伝達する。

今でこそ当たり前の四輪駆動だが、1990年代半ばには、少なくともRS2のセグメントでは本当に斬新なものであった。クワトロはアウディのホットロッドワゴンを、冬の山間部でも毎日使える数少ないハイパフォーマンスカーにしたのである。

ホールデン・ユート(2000年)

ホールデン・ユートの系譜は1951年のクーペ・ユーティリティに遡るが、ユートの名称が正式に使用されるようになったのは2000年に発売されたコモドアVXからである。オーストラリアの国産車から生まれたピックアップは、作業用トラックとスポーツカーという2つの性格を持つ。それぞれ異なる人生を歩んでいたのだ。

作業用モデルは容赦なく乗り潰されることが多かったが、ホールデンとチューナーのHSVが作ったパフォーマンスモデルは、マニアに愛された。時には最高出力584psを発揮し、オーストラリア流のパワーの象徴となった。

ルノー・アヴァンタイム(2001年)

1999年にコンセプトモデルとしてルノー・アヴァンタイムが登場したときは、せいぜい笑われる程度だった。誰も尋ねたことのない疑問に対する答えである。しかし、今にして思えば、当時のルノーのデザイン哲学の顔として、重要な意味を持つものだった。

3年間で8557台が生産されたアヴァンタイムは、壮大な失敗作とされている。この大失敗の裏で、現存する個体のほとんどはすでにコレクターの手に渡った。欧州ではアヴァンタイムのファンクラブ加入者が増えつつある。

BMW X6(2007年)

批評家の多くは、BMW X6は「Conspicuous Consumption(誇示的消費、目立つための消費)」の志向を体現していると、口から泡を飛ばしながら主張する。確かに、デザインには賛否両論があり、SUVとしてもクーペとしても優れていないという否定的な意見もある。しかし、BMWのスレンダーな4ドア・クーペを批判する人々でさえ、X6が1つのセグメントを開拓したことは否定できまい。

クラシックカー市場が先駆者に優しいことは、歴史が証明している。2057年のクラシックカーイベントでは、2009年式X6 Mのワンオーナー、オリジナル仕様が人気を博すことだろう。

スコダ・イエティ(2009年)

バンとSUVの中間的な存在であったイエティは、惜しまれつつも姿を消した。そのオフビートなデザインと一風変わった個性が評価され、根強いファンを獲得している。日本ではほとんど無名のクルマだが、欧州にはオーナーのためのクラブが存在するほどだ。

今年初めには、イエティの後継車であるカロックが発売された。ファミリーカーとして有能で評価も高いが、個性には少し欠けるというのがAUTOCARの感想だ。

BMW 1シリーズM(2011年)

BMW 1シリーズMは、ショールームに並ぶ前にほぼ完売となり、瞬く間にコレクターズアイテムの仲間入りを果たした。BMWの経営陣は当初、全世界での生産台数を2700台に制限しようとしていたが、最終的に6309台を生産することになった。それでも需要が供給を大きく上回り、中古車は新車時よりも高値で取引されることが多い。

ダッジ・チャレンジャー・ヘルキャット(2014年)

ダッジ・チャレンジャーは、シボレー・カマロやフォード・マスタングと同じセグメントで競争している。しかし、2大ライバルがよりドライバー志向になったのに対し、チャレンジャーは1960年代のアメリカン・マッスルカーのエスプリを継承している。

ダッジは、自動車業界のダウンサイジングブームに対してヘルキャットを送り込み、717psの中指を立てた。ヘルキャット、そして最近発売されたデーモンは、40年後のクラシックカー・オークションで大金をかけられて争われることだろう。

アルピーヌA110(2017年)

アルピーヌファンは、物静かだが忍耐強い人たちだ。最後の車両がフランスのディエップ工場から出荷されて20年、彼らは忠実にブランドの火を灯し続けた。ルノーは彼らに報いるため、アルピーヌの復活を発表し、すぐに最高のドライバーズカーを送り出した。初代A110は砂金のように貴重な存在であり、21世紀に生まれ変わったA110も同じ道を歩むことになりそうだ。

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みんなのコメント

4件
  • あのさランクルはイギリスの軍用だったローバー(1948)と、戦後日本を占領してたアメリカジープのコピーとパクリなんだよ。

    剽窃を褒めるのはおかしいだろ?
    それともパクリのトヨタの代表作って事かな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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