新型アルト ラパンに試乗。誰にでも優しくフィットするクルマ
掲載 更新 carview! 文:藤島 知子/写真:望月 浩彦
掲載 更新 carview! 文:藤島 知子/写真:望月 浩彦
また、デザインと同じくらい、女性はカラーにも敏感である。ボディカラーの設定も巧みで、カスタードクリームを思わせる「シフォンアイボリーメタリック」のほかに、子供っぽくなりすぎない「コフレピンクパールメタリック」、さらには野ウサギからインスピレーションを得た「フォーンベージュメタリック」など、どれを選んでも浮き足だってしまうほど素敵なカラーリング。
ホワイトの2トーンカラー仕様はルーフからリヤのクォーターパネルのショルダーラインまで塗り込まれているのも新鮮だ。さらに、明るいカラーをまとったボディを膨張して見せない工夫がボディ下部を縁取るフェンダーアーチモールやスプラッシュガード。普通であれば黒一色で統一されそうなものだが、「女性に似合う軽快なイメージに仕立てたかった」というラパンはボディ色に合わせてブラウンとネイビーの2色を設定してコーディネート。モールは材料自体に着色されているタイプなので、万が一、壁に擦ってしまっても傷が目立ちにくいのも嬉しい。
ボディパネルなど、随所にあしらわれたウサギのマークを見て、「こんなに特別なことをやってコストはかからないのですか?」という問いに「手間をかけてもお金はかけていません。デザイナーと設計者が常に顔を付き合わせるクロスセクションを実現したことで、カラーコーディネートからデザインを進めたりしたこともあったんです。アイディアを出し合い、みんなが楽しみながら作り上げることができました」と嬉しそうに語ってくれた。
それぞれのセクションが個々の仕事に励んでも、全体の調和が取れていなければ心に響く商品にはなりにくい。画期的な提案をするためには、まずは既成概念を崩すことが組織にとっては重要なのかも知れない。
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