新型フォレスター/XV/アウトバックに一気乗り
掲載 更新 carview! 文:まるも 亜希子 /写真:小林 俊樹
掲載 更新 carview! 文:まるも 亜希子 /写真:小林 俊樹
中国のモーターショーではコンセプトカーがSUVだらけだったし、ロシアでは新型アウトランダーがバカ売れ中。欧州を筆頭に世界的な大ヒットのレンジローバー イヴォークと、とにもかくにもSUVがなくちゃ始まらない、そんなご時勢になってきている。
フォレスターがこの世に誕生した1997年は、日本ではミニバン黄金期に入っていた頃。SUVはもうちょっと乗用車に近い上質感や乗り心地を持ち、スポーティなオンロードでの走りとオフロードでの信頼性を両立するという、ミニバンを敬遠する人たちが選ぶファミリーカーとして、はたまた休日のレジャーを共にする道具としての要素が求められていた。
以来、フォレスターはスバルらしいシンメトリカルAWDでの抜群の走りと、ターボなどでの多少トンガったキャラクターも加えつつ、3代にわたって正常進化。こだわりのある人が選ぶSUV、というポジションを確立してきたように思う。
15年を経て登場した4代目は、このSUV戦国時代にどうやって生き残っていくのか。それは新しいクロスオーバーSUV、XVが加わった時からなんとなく見えてきていた。そして試乗会の案内をいただいて、やはりと思った。会場となった伊豆モビリティパークは、思いっきりダートコース。以前までの乗用車ライクな役割をXVに譲る形になったことで、フォレスターはよりオフロード志向を強化し、あらゆる場面での「移動の自由」を叶えるSUVへと進化してきたのだった。
「X-MODE」は、今回そんなフォレスターに搭載された秘密兵器だ。フォレスターが採用する電子制御AWDは、VDCと協調した4輪相互のLSD制御で、エンジントルクとタイヤの回転状況によって、リヤへのトルク配分を最適化するもの。通常でもオフロード性能は高いのだが、X-MODEをオンにしておくとタイヤが空転する前からLSD制御がスタンバイするため、瞬時の応答が可能。これはオフロードだけでなく、雪道などのスリップ時や高速コーナリングの限界時にも効果的なものだ。
加えて最低地上高は220mmとランクルの225mmに迫り、岩場や急傾斜などでの走破性にかかわるアプローチアングルなども拡大。X-MODEでは20km/h以下で作動するヒルディセントコントロールもあり、盛りだくさんな内容だ。
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