キャプティバ、ユニークな多国籍モデルの実力
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
イマドキのグローバル・ブランドであるシボレーを知るのに、日本上陸を果たしたばかりの新世代モデル「キャプティバ」は格好の教材だ。その誕生プロセスから商品キャラクターまでを紐解くと、このブランドとモデルがまさにイマドキのものだとスッと腑に落ちる。
シボレーと聞くとアメリカのドメスティック・ブランドをイメージする人も多いだろうが、実は相当のグローバル・ブランドなのである。昨年の実績で見ても、シボレーだけで実に426万台を売り、世界でなんと4番目に売れている。ここでは“GMとして”ではなく“シボレーとして”というのもポイント。トヨタ、VW、フォードのベストスリーに続く4位にシボレー、5位は日産…しかも昨年はこのトップ5ブランドの中で、唯一シボレーだけがシェアを伸ばしており、これに貢献したのが今回のキャプティバをはじめとした新世代モデル…という話は、おそらく多くの人にとって初耳ではないだろうか?
では、そんなシボレーの躍進を支えるキャプティバの、どの辺りがイマドキなのか? まずユニークなのは、その成り立ちだ。スタイリング&デザインは北米と韓国、技術開発は北米/韓国/欧州/メキシコ、パワートレーンは北米とオーストラリア、製造工場は韓国/ロシア/中国/タイ/エジプトといった具合で、実に多くの国々が関わるのである。この辺りはまさにイマドキな多国籍モデルといえる。
しかもキャプティバは成り立ちだけでなく、プロダクトとしても相当に今の空気を存分に感じさせる。「Cool・Fun・Freedom(かっこいい・楽しい・自由な)」といった言葉で象徴されるシボレー・ブランドは、プロダクト全般が誰もが手に入れやすい価格帯にある。また同時にライフスタイルに併せて多様な価値を見せる。それはまさに現代アメリカの文化を支えてきた、アップルやナイキ、Facebookといったブランドと感覚が近い。なぜならそれらは全てブランドそのものよりも“ライフスタイルへの融合”や“使い方”で光り輝く物や事だから。シボレーにはそんな雰囲気があり、キャプティバにはそうしたポテンシャルが備わっているわけだ。
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