新型日産エルグランド 3.5vs2.5、どれが買い?
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:篠原 晃一
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顔のデカさは顕在だ。高速道路でルームミラーに後方から走ってくるエルグランドが映ると、アオられているわけではないのに車線を譲りたくなる。そんな経験のある人は、少なくないはず。エルグランドのドライバーは、アオっているわけではないのに先行車がレーンを譲る。実は、エルグランドに限らずSUVを含め顔がデカいクルマには同じような威圧感がある。その効果を体験すると、他に代え難い魅力となる。
今回のフルモデルチェンジで、新型エルグランドは駆動方式をFRからFFに変更。従来型は、トランスミッションを含めた駆動系の上に床があったので乗車位置を含め車高がかなり高かった。そのため、ステップを使わないと乗り降りがままならないなど日常の使い勝手において問題アリだった。新型は、基本をFFとしたことで4WDモデルのプロペラシャフト分を確保すれば済む(トランスミッションは横置きのため床と干渉しない)ため、床が129mm低くなっている。乗り降りはラクになったけれど、それに合わせて車高も95mm低くなっただけにエルグランドならではの顔のデカさが損なわれる…といった事態にはならなかったわけだ。従来型のオーナーはひと安心といったところだろう。
日産も、初代から二代目、さらに三代目となる新型に至るまで受け継いできたエルグランドが持つ威圧感を、意図してデザイン面に盛り込んでいる。さすがに、威圧感という表現はしていない。とはいうものの、広報資料には「誇り」や「存在感」といった言葉が用いられ、デザイナー自身も「最適な全高の中で、どれだけ分厚くものを作るのかというところに非常に力点を置きました」と語っている。それでいて、荒々しさはなく上品な格を表現しているとのことだが、まぁ確かにそう見えなくもない。
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