新型日産エルグランド 3.5vs2.5、どれが買い?
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:萩原 秀輝/写真:篠原 晃一
新型エルグランドは、搭載エンジンを問わず優れた静粛性を実現する。周囲の流れに合わせて走る場面では、一般路はもちろん高速道路でも組み合わせるエクストロニックCVTが回転数を2000回転以下に抑えるためエンジン音が耳に届かない。周囲の流れに先行するように走らせる場面では、アクセルの踏みぐあいによって回転数が3000回転を越えるあたりからエンジンの音量が少しずつ大きくなってくる。
それでも、4000回転台の後半までは騒がしさを感じない。この回転域まで乗せれば、2.5リッターエンジン搭載モデルでも必要にして十分な力強さが得られる。3.5リッターエンジン搭載モデルなら、加速の鋭ささえ確かめらえる。ただ、アクセルを踏み込むと回転数は5000回転に達し2.5リッターエンジンの場合はエンジン音が抜けずに室内にこもる感じになる。
注目したいのは、アクセルを踏み込む過程で感じる抵抗のその先があることだ。抵抗を踏み越えるといわばパワーゾーンに入り、2.5リッターエンジン搭載モデルは力強さが増し回転数が6000回転に上昇。エンジン音が大きくなるものの、こもる感じが消えるのでアクセルを床まで踏み込むことをためらわずに済む。
3.5リッターエンジン搭載モデルは迫力ある加速を示し、回転数はレブリミット直前の6500回転まで上昇。ただ、V型6気筒エンジンらしく高回転域までスムーズな吹き上がりを示すけれど音質が少しばかり硬めに感じることが気になった。
いずれにしても、新型エルグランドは顔がデカいだけに先行車のドライバーは後方からフル加速で迫られたら威圧感が倍増するはずだ。電動ポンプ式油圧パワーアシストを採用するステアリングはスムーズな手応えを実現し素直な操縦性も獲得しているだけに、コーナーを飛ばしぎみに駆けぬけることさえできる。だからこそ、エンジンやシャシーの性能の高さを、見た目だけではなく真の「KING OF MINIVAN」として位置づけを確かにするためにも走りの余裕として生かしてもらいたいもの。
たぶん、新型エルグランドのドライバーとなった人は自ずとそうするに違いない。なぜかといえば、周囲の流れに合わせて走らせると3.5リッターエンジン搭載モデルでも瞬間燃費計が高速道路でも平坦な区間なら10~15km/Lあたりを表示するからだ。燃費の大幅な向上は重要な開発目標であり、それが達成されていると考えていい。燃料タンクの容量も拡大しているので航続可能距離が伸び、給油を気にせずに快適な長距離走行が楽しめるはずだ。
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