VWがつくる現代版デューンバギーの試作車に試乗。現実的なスペックで市販化も検討中か?
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
一見すると単純なデザインのように見えるが、チーフデザイナーのクラウス・ビショフによれば4mのボディにオリジナルバギーのイメージを重ねるために徹底的に計算された曲面であると言う。またロールバーの形状と高さはキャンバストップを張ることができるように考えられていると秘密を明かしてくれた。ひょっとすると限定生産される可能性もあるかも知れないのだ。
試乗の行われた場所はペブルビーチに続く17マイルドライブで、コンクール参加者のフェラーリやランボルギーニ、さらには名高いクラシックカーが行き来している。しかし、注目されるのはブリリアントグリーンに輝くID.バギーで、一斉にスマホの砲列が並んでしまうほどである。私も悪ノリしてバラクータのブルゾンにタグホイヤーのモナコを組み合わせて乗り込んだ(※バラクーダのブルゾンも、タグホイヤーのモナコもマックイーンが愛したアイテム)。
驚いたのは無類の剛性感で、まるで分厚い鉄板に乗っているような気分である。加えてドアやボンネットやトランクリッドなどガタピシしそうなボディパーツも存在しないので、耳に届くのは心地良い海風だけだ。六角形のステアリングホイールの先にはスマホを横にしたようなサイズ感のインパネがあるだけで、スピードやバッテリー残量など最低限の情報が表示される。スタートスイッチはコラムレバー、D/N/Rの選択は先端の回転式スイッチで行う。このスイッチを含む操作系はフランクフルトショーで発表された「ID.3」とほぼ共通だ。
BEVの鋭い加速を楽しむが、生憎プロトタイプゆえに許容速度は35マイル/h(約56km/h)に抑えられている。デューン(砂丘)バギーと言うだけのことはあって最低地上高24cmのID.バギーのオフロード走破性は素晴らしく、「華麗なる賭け」のワンシーンを思わせる冒険も可能だった。プロトタイプは後輪駆動だが、フロントに125kWの電気モーターを組み込むスペースは残してあるという。
こんなに楽しいクルマは是非とも市販化して欲しいと軽々しくも言ってしまうのは簡単だが、それにはルーフやドアなどの耐候性パーツや、ホモロゲーション可能な灯火類が必要だ。さらには一般的なロードスターより遥かに遊びに徹した2シーターをガレージに置いておくほどのスペースや、預金通帳に余裕のある人たちの数を考えると、そう無責任なことは言えない。
しかし、歴史を振り返るとバギーは前述のコピー製品を含めて全世界で25万台も売れたのだ。そう考えると、限定生産どころか短期限定生産でも、十分にペイする生産台数を販売することができるかもしれない。VWグループの社長ヘルベルト・ディースはどう考え、どのような結論を出すだろうか?
ログインしてコメントを書く
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
高さ約50m!上信越道にそびえる巨大岩撤去の“現場”を公開! NEXCO東日本
アウディ「A1スポーツバック」シックで都会的なルックスの限定モデル登場!
電気自動車を買って試す本音レポート リアルEVライフ[電費を計測する]の巻
レクサス「LM」6座仕様車を追加 3列目もラグジュアリーな空間に
2車線の片側が突如右折レーンに! 富士見川越バイパスの終点はなんであんなに残酷なのか?
なんちゃってセレブが「核融合科学研究所」へ大人の社会科見学!「核融合」は原子力発電の「核分裂」とは違うのよ~
【24’ 5/7最新】レギュラーガソリン全国平均価格は174.7円 2週ぶり値下がり止まる
鈴鹿で19台が参加しGT300専有テストがスタート。初日はmuta Racing GR86 GTが最速
【GT300開幕戦レビュー&シーズン展望】一歩抜きん出た印象のブリヂストン。最適解は交換か、無交換か
アイルトン・セナのMP4/4がマクラーレン720S GT3で蘇る。ラグナ・セカに没後30年追悼リバリー登場/IMSA
好感度クラスNo.1! アウディA3 スポーツバックへ試乗 小改良 見違えるほど変わった車内
負傷のハプスブルク、WECスパでの復帰叶わず。グーノンがふたたびアルピーヌA424をドライブへ
【えっ、もう受注開始?】新型「フリード」今日から予約可! 6月の発売待ちは悪手。販売店ナマ情報
レクサスLM“3列6人乗り”ついに発売! 4人乗りと何が変わった? 1500万円でライバルは高級SUV
新型「フリード」は2連ラインLEDの未来顔! 「エアー」登場でまさかのステップワゴン方式に
【まさに次期マツダ6?】マツダが中国で発表した流麗な新型セダンの日本導入が“絶対にない”理由
新型「フリード」5月登場! 「シエンタ」も改良で大激戦。デザイン派かコスパ派かでお勧めが違う
【年内納車も!】CX-80日本モデルは6月発表、8月予約開始。発売が遅れた“嬉しい理由”とは?
ゴルフにMINIにメルセデスに…初めての輸入車で絶対に失敗しない“王道” 5台とその理由
【くらべてみた!】人気沸騰中の本格オフローダー「ランクル250」と「ディフェンダー」 どちらがお好み?
【セダン好き集合】北米新型「カムリ」本国価格発表 かっこよすぎ…日本でも売って欲しいぞ!