ボルボ初の直4+DCT! 大幅値下げで勝負挑む
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:中野 英幸
室内に乗り込み、分厚いドアを閉めた瞬間、ボムッという重厚感のある音が聞こえてくる。そして次に訪れるのが、いかにも密閉度が高そうな、外界との強い隔絶感だ。北欧の厳しい自然環境が生みだしたボルボならではの特徴は、コンパクトなボルボにもしっかりと受け継がれている。しっとりと手に馴染むステアリングや、ゆったりとした座り心地のシートも完全にボルボ流。フリーフローティング・センタースタックと呼ばれる独創的なセンターコンソールパネルや、ダッシュボードのモダンなシボなど、デザイン性にもキラリと光るところがある。木目やクロームメッキといったわかりやすい表現ではなく、一つひとつのパーツが全体の調和のなかで質感の高さとセンスのよさをアピールする。このあたりはスカンジナビア・デザインならではのセンスを感じる部分だ。
走り出すと予想外のドライブフィールに驚いた。DCTは変速の切れ味のよさが特徴で、スポーティーなフィーリングの持ち主と相場は決まっていた。しかしボルボのPowershiftは、電光石火のシフトチェンジというよりは、従来のトルコン式ATに近いフィーリングに仕上げている。スパーンスパーンと小気味よく変速していくのではなく、シフトショックを出さないよう、クラッチを丁寧につないでいるというイメージだ。また、トルコン式ATでいう「クリープ」も、他のDCTと比べると圧倒的に強い。坂道発進時の後ずさりを防止するヒルホールドは付いていないが、それが不要と思えるほどのクリープなのだ。
こうしたセッティングをもつ理由はおそらく2つ。ひとつは、雪道などの低ミュー路ではわずかなトルク変動が安定を崩す原因になるため、変速速度よりも変速の滑らかさを重視していること。もうひとつは、ATから乗り換えた人に違和感を与えないこと。その背景には、安心感やリラックス感こそがボルボのコアバリューだという彼らの信念があるはずだ。
2リッターエンジンのスペックは145ps/6000rpm、185Nm/4500rpm。2.4リッター直5に対して最高出力は5ps向上し、最大トルクは35Nmのダウンとなる。低回転域でクルージング中にアクセルをジワッと踏み込んでいく…そんなケースでの力感は2.4リッターに軍配があがるが、高速道路の本線車線への流入など、ここ一番の加速力が必要な際の動力性能はほぼ互角。高回転域でのスムースさとエンジンの音質はプラス1気筒のメリットが効いて2.4リッターに軍配があがるが、常用域での静粛性は逆に2リッターのほうが優れている。オーナーとしての意地を抜きにしても(笑)、2リッターのほうが魅力的とまでは言えない。が、2リッター+Powershiftは十分に魅力的だと報告できるし、価格を考えればベストバイであるのは間違いない。しかも、このパワーユニットにはもうひとつ、大きな魅力が備わっているのである。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
デリカD:5が激変!「顔つき一新×走破性最強」で、どこでも行ける究極のオールラウンダーに進化
トヨタ『RAV4』新型発表にSNS興奮!「俺たちのいかついRAV4」「コミコミ450万円は魅力か」など話題に
新型「スライドドアワゴン」26年度発売へ! 全長3.4mの“日本専用”軽サイズ×2つのパワトレ搭載! クラス超え“広びろ車内”も! BYDが本気で開発した新型「ラッコ」の魅力とは!
アントネッリの後半戦復調の理由はモンツァにあり。失意のレース後、チームと反省会「ゼロからやり直そう、と自分に言い聞かせた」
2026年F1レギュレーション主要変更点まとめ:史上最大規模の改定でシャシーとパワーユニットはどう変わるか
「このクルマは乗ってすぐに快適」とインパルから出走したオサリバン。トップ10圏内に好感触/SF鈴鹿テスト
JVCケンウッド、全森連と林業労働安全対策で連携協定…業務用無線機で救急救命率向上へ
自工会次期会長にトヨタ佐藤恒治社長が就任へ! 新たな重点テーマ「新7つの課題」をリード 任期は2026年より2年間
ホンダ、ステップワゴンに誕生30周年の特別仕様車を設定。初代モチーフの専用エンブレムやタグで懐かしさ
新チーム『プロジェクト・ラリー・ワン』が2027年WRC参入に名乗り。新規定最初のコンストラクターに
「流石に草」「やっぱ大阪のメーカーだな」 禁断の「軽デコトラ」に反響殺到! ダイハツがオートサロン出展へ
進化した三菱の“オールラウンドミニバン”新型「デリカD:5」のディテールとは? 力強いスタイリングは迫力満点! 新技術で向上した走破性も見逃せない
【最上級ベースで黒仕立て】三菱「アウトランダーPHEV」に“ブラックエディション”新登場。専用レザー&内外装ブラック統一で存在感アップ
「ステップワゴン」が“30周年特別仕様車”を追加で攻勢。シートヒーター&全方位カメラ追加で、同日発表のマイチェン版「セレナ」と“真っ向勝負”の構図に
【正式価格と発売日確定】三菱新型「デリカD:5」大幅改良モデルが1月9日登場。液晶メーター&S-AWC搭載で“タフギアミニバン”が次のレベルへ
【実は中身がかなり進化】新型日産「セレナ」マイナーチェンジで何が変わった? デザイン刷新×グーグル搭載×新グレード追加の全貌
先行開発から10年、レース挑戦から5年で到達した「水素が当たり前の光景」。なぜTGRは“超電導”という未知の世界に挑むのか
改良後すぐ受注停止の「ノア/ヴォクシー」…現在は「ノアのガソリン車」のみ。買えない現状にユーザーは“お怒りモード”?
絶好調すぎて受注停止の「ヤリスクロス」。26年2月の改良では10.5インチディスプレイ採用で10万円ほど値上げ【販売店情報】
【軽なのに300万円超え…なぜ売れる?】デリカミニ上級グレードが「普通車ユーザー」に刺さる本当の理由
【誤解】トランプ大統領が「小型車の生産承認」を指示。それでも“軽自動車”の米国進出あり得ないと言える訳
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!