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意外に安い? メルセデスのSクラスに来年設定されるレベル3運転システムは限定販売ではなく価格は約120万円

来年発売! 自動運転レベル3を装備したSクラスの実力とは?

現在、私がドライブしているのはカモフラージュされた「メルセデス・ベンツ Sクラス」である。すでに市販されているモデルにも関わらずカモフラージュをまとっているのはプロトタイプだからだ。しかしボディやインテリアの変更はほとんど見られず、主な変更はセンサー類の増加と、頭脳にあたる車載コンピューターの中身に限られている。

メルセデス・ベンツは2022年の秋までに「レベル3(条件つき)」の自動運転システム「ドライブパイロット」を搭載したSクラスを市販する計画を立てており、そのホモロゲーション取得のためにプロトタイプで公道テストを繰り返している。そして今回、私はそのプロトタイプのステアリングを握ることが許された。

>>メルセデス・ベンツ Sクラスのおすすめグレードとユーザーの評価を見てみる

シュトゥットガルト郊外を走るアウトバーン40号線は、朝夕の通勤時間は慢性的な渋滞で誰でも避けて通りたいところだが、レベル3自動運転を開発中のメルセデス・ベンツの開発陣にとっては好都合なロケーションだ。平均速度が60km/h以下になると、ステアリングホイールの2つのスイッチが点滅して「スタンバイ」を告げる。

スイッチを押しターコイズ色のライトが点灯すると、運転は「ドライブパイロット」、すなわちシステムが担当することになる。ここからはステアリングホイールから手を離しても渋滞アシストと違って警告音が響き渡ることはない。センターコンソールのタッチパッドを操作してTVのニュースを見ることも、携帯電話の使用も許される。この結果、これまでドライバーが運転に集中するために無駄にしていた渋滞内での時間を有効に使えるようになり、イライラも解消、精神衛生にも良い。

メルセデス・ベンツは将来的に速度をドイツ・アウトバーンの推奨速度である130km/hまで引き上げる用意があると言っている。

メルセデス・ベンツは、この「ドライブパイロット」によって、「Aクラス」などのコンパクトセグメントにまで浸透した中央分離帯のある複数車線の高速道路に限った渋滞アシストを一歩超えたことになる。

最も重要なポイントはメルセデス・ベンツのドライブパイロットがシステムとその安全性確保に対して明確に規定された条件内で完全にメーカーが責任を負っており、ユーザーに初めて運転からの解放を約束していることだ。そして今年の5月からドイツ連邦議会がこのシステムを認可し、顧客の手に委ねられることが可能になったのである。そしてメルセデス・ベンツがおそらく先陣を切って来年の秋までには販売を開始する。

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