【ノマド出荷停止のいま狙い目】軽「ジムニー」は中間グレード“XL”が本当にベストバランスかを徹底検証

ジムニー

あと一歩欲しいかどうかで決める「XC」との差

上級グレードのXCには、LEDヘッドランプ、ヘッドランプウォッシャー、クルーズコントロール、16インチアルミホイールなどが標準装備される。長距離ドライブや夜間走行が多いユーザーにとっては魅力的な内容だが、街乗りを中心とする用途では必須とは言い切れない。

クルーズコントロールは高速道路の利用頻度が少なければ出番は限られるし、LEDヘッドランプも明るさは優れるものの、雪道では発熱量のあるハロゲンの方がレンズの曇りや凍結を防ぎ、かえって視認性が良好な場合もある。必要に応じて社外パーツで補うという方法も選択肢に入るだろう。

一方で、XLグレードの装備は実用性を重視するユーザーには十分な水準で、価格と内容のバランスが取れている。

16インチアルミホイールは装備されないが、ジムニーはカスタムベースとして選ばれることも多く、むしろスチールホイール仕様を購入して好みに応じて変更するユーザーも少なくない。ヘッドランプはハロゲン仕様ながら、実用上の視認性は確保でき、雪国での使用においてはメリットになるケースもある。

価格差はおおよそ10万〜20万円であり、小さな差とは言えない。だがXLは快適装備をひと通り備えつつ価格を抑えられる点で魅力的だ。

コストパフォーマンスを重視するなら、XLが“ちょうどいい”選択肢として落ち着くのではないだろうか。

（終わり）

（写真：スズキ）