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MC版トヨタ プリウスはかつての神通力は失せるもグレード次第ではナイスな国民車

価格次第ではなかなか素敵な実用車

マイナーチェンジされた4代目プリウスは、確かに非常に静かな車だ。だがそれは「3代目と比べて」の話である。

もしもこれ単体で考えるなら、高速巡航時は常に感知される「奥のほうから聞こえるエンジンとモーターの微妙なこもり音」は、ハッキリいって少しだけ不快である(ただし超不快というほどではない)。

もちろん3代目のそれと比べれば明らかにこもり音は小さくなっている。だが「快適そのもの」のレベルにまで達したわけではないのだ。

また新しい車台が快適な乗り心地と安定感たっぷりの乗り味をもたらしていることに疑いはないが、とはいえ決してパーフェクトではない。

舗装の良い路面では「こりゃもしかしてパーフェクトかよ!」とすら思うが、高速道路のちょっとざらついた舗装ゾーンを走る際には、床方向から微妙な振動と「床面のたわみ」のようなものが感じられてしまう。いわゆる高級車では基本的には感じない現象である。

……ここまでの原稿を読む限りでは、この筆者はマイチェン後のプリウスをホメているのかけなしているのか、まったくわからないかもしれない。

ハッキリ申し上げるが、わたしはホメている。これはなかなか素敵な実用車であると、試乗を通じて確信したからだ。

だがそれはグレード次第というか、より具体的には「価格次第」だ。

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