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ドイツ車より新鮮?キャデラック初のワゴン誕生

ドイツブランドより新鮮

それでは、CTSスポーツワゴンのような新世代キャデラックは、いったいどんな人をターゲットとしているのだろうか。

 

察するに、その答えはこれまでのキャデラックを深く知らない層ではないだろうか。映画「ピンクキャデラック」に象徴されるテールフィンなどまったく興味なし! というのが新たなカスタマープロファイルに違いない。要するに、初めて知ったキャデラックがCTSやSTSということ。であれば、「そもそもキャデラックとは…」なんてマニアックな演説に惑わされることはない。まぁ、場合によってワタクシも惑わす方の人間ではありますが、ね。

ただ、そうなるとアメリカ中西部の保守的なマーケットとは隔離されるだろう。エルドラドのボンネットに角を付けたカウボーイは不変だ。が、そこをターゲットとしても企業の発展はない。いまもオールドスクールなキャデラックを作り続けたとて、59年型を頂点とするヒエラルキーは変わらないからだ。

となると、逆に新生GMが送り出す新世代キャデラックがまったく新しいものに見えてくる。つまり、こちらの方が何年もポジションをキープし続けるドイツブランドより新鮮ということだ。正しい例えとはいえないが、戦前と戦後でターゲットをがらりと変えたアルファ・ロメオのようなものではないだろうか。

そんなストーリーが成立するかどうかわからないが、同カテゴリーに属す競合車の性能が肉迫すればそういった透明感のあるイメージでキャデラックを選ぶ人が増えてくるかもしれない。

なんてことを考えると、セビルの終焉で消滅したゼブラノウッドを思い出した。いまその場所にはサペリウッドが貼られている。

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