新型Sクラス試乗。自動車技術のすべてがある
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:望月 浩彦
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メルセデス・ベンツSクラス。これはもう自他ともに認める高級車のなかの高級車である。ロールスロイスやベントレーはもっと高級でしょ? もちろんその通り。しかしロールスロイスの販売台数はブランド全体で年間3500台程度。ベントレーは8500台売っているが、クーペが多数を占める。それに対し、Sクラスは単一モデルで年間7万台以上をさばく。たとえば先々代Sクラスの総販売台数は48万5000台。平均価格を1000万円とすれば、5兆円近い売り上げをメルセデスにもたらしたのである。
このように、数字だけみてもケタ違いの存在感だが、存在意義という点でもSクラスは特別だ。ロールスロイスやベントレーのようなごく一部の人が乗る趣味性の高い超高級セダンではなく、社会的にオーソライズされた高級セダンであるがゆえ、そこには高い「社会性」が求められる。安全性や環境問題といったクルマのもつ負の側面を、他のどんなクルマよりも積極的に解決していく姿勢なくして、社会的に認められ、尊敬される高級車にはなり得ない。
「安全性かデザイン性か、パワーか効率か、快適性か運動性能か。相反する要素の二者択一ではなく、すべての領域において"最善か無か"を追求したのが新型Sクラスです」。同社のツェッチェ会長は、新型Sクラスのコンセプトについて語る。最善か無かとはメルセデスのクルマ作りの哲学を表す有名なフレーズで、中途半端なことは絶対にやらないという意味である。
哲学と言えば、担当エンジニアから飛び出た発言にもうーんと唸らされた。「Sクラスを作るのは仕事ではなく、名誉である。エンジニアにはアーティストさえも持ち得ない自由さがあり、挑戦と名誉がSクラスを進化させていく。ビジョンとは理想的な状況の描写であり、現代において歴史をつくる行為がビジョンと言える。よって、今できるすべてがSクラスにはあるのです」
自信と情熱、崇高な理念、揺るぎない哲学。これこそが、真の高級車をつくるのになくてはならないものなのではないだろうか? 顧客ニーズを満たすだけなら哲学は要らない。ニーズを創り出し、それを浸透させていくためにはブレのない骨太な思想が必要だからだ。
とはいえ、クルマは乗ってみなければわからない。話題をさっそく試乗レポートへと進めていこう。
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