ミニ クロスオーバーは走りの質感の高さが印象的。後席の乗り心地は要チェック
掲載 carview! 文:伊藤 梓/写真:篠原 晃一 79
掲載 carview! 文:伊藤 梓/写真:篠原 晃一 79
「かわいいクルマ」と言えば、誰もが思い浮かべるのが「ミニ」ではないだろうか。くりっとした丸い目に、ころんとしたボディ。一目見て、誰もが「ミニだ!」と認識できるアイコンがボディ全体を包んでいる。
ただ、ミニは、可愛いクルマの象徴として、飽和状態になりつつある気がする。デザインは可愛いけれど、自分が購入するには「狙い過ぎているかな……」とか「価格も高いし、もっと他に良いモデルがあるのでは……」とつい考えてしまうというか。
そこで気になるのが、ミニからちょっとハズしたモデルの「ミニ クロスオーバー」。ミニ クロスオーバーは5ドアのSUVで、可愛らしさにたくましさもプラスされて、荷物もしっかり入るし使い勝手も良さそう。これなら少しミニを斜めから見ていた(私のような)人たちも、選択肢に入るのでは? そんな思いもあって、今回じっくりミニ クロスオーバーを試乗してみることにした。
今回の試乗車は、「ミニ クロスオーバー クーパー SD ALL4」。ディーゼルモデルは2種類あり、ハイパワー版がこのクーパーSD(190ps/400Nm)だ。
ミニ クロスオーバーは、エクステリアやインテリアなどの組み合わせが充実していて、どのカラーリングもおしゃれで素敵。デザインについては、オーナーのこだわりを反映できるところも大きな魅力だ。
試乗車もドアを開けた時から「わぁ~!」とはしゃいでしまうほど、しつらえのクオリティの高さやおしゃれなカラーリングに目を奪われる。「こういうクルマが家にあったら、毎日運転するのが楽しみになるだろうな」と容易に想像できる。
ミニだと荷室は小さく、フル乗車で旅行する時には工夫が必要かもしれないが、ミニ クロスオーバーは、荷室容量も450L~1390Lと広々しているし、後席を倒すとフラットになるから、使い勝手もいい。クルマを所有する満足感だけではなく、しっかり使える道具感があるのもミニ クロスオーバーの良いところ。
ただ、輸入車ゆえ価格は高め。ディーゼルモデルはガソリンモデルよりも価格は高いし、さらに上級モデルの「クーパー SD」になると、車両本体価格が510万円スタートとなかなかの高級車になる。他の輸入SUVと比較すると、同価格帯に入ってくるのはメルセデス・ベンツ「GLB」やアウディ「Q3」、BMW「X2」など。どれも実用性も完成度も高いモデルだが、自分らしさや唯一無二の個性を求めるとしたら、ミニ クロスオーバーはそれらモデルの中でも、選ぶ価値のあるモデルだと思う。
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