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新型5シリーズセダン、“効率化”の最新版!

ボディサイズを持て余さない取り回しのよさ

走行モードを問わず、インテグラル・アクティブ・ステアリングのギア比は低速ほどクイックになる。そのため、ステアリングを片側に1回転(左右どちらでも)させるだけでタイヤの切れ角が最大に達する。車庫入れなどでステアリングを何度もグルグル回す必要がなく、手応えも低速ではかなり軽めなだけに運転がラクなのだ。

しかも、後輪は前輪に対して逆位相側に操舵される(3km/h以下のごく低速域を除く)ので、ボディサイズが拡大しても最小回転半径5.5mと現行モデルの5.7mよりも小さくなる。実際に、試乗車となった535iはリスボン近郊の狭い路地に入り込んでもボディサイズを持て余すことがなかった。

にもかかわらず、室内はボディサイズを拡大した効果が十分に確かめられ広々とした空間を得ている。前席の印象は、インテリアの質感が高くデザインも7シリーズと似ているだけにエクステリアと同様の落ち着きを感じさせてくれる。それでも、センタークラスターは7度ドライバー側を向きBMW伝統のコクピットデザインが現行モデルに増して強調され、行動的でもあるがごとく走りの気分をさり気なく盛り上げてくれる。

後席は、ホイールベースが現行モデルに対して80mm長くなっているだけに、そのほとんどが足元スペースの拡大にあてられている。前席を含め後席のシートもサイズが大きめなので、体をゆったりと支え最高級サルーンに乗っているようなくつろぎ感をもたらす。ただ、前席に乗る人がシートの高さ調整を最下端に合わせていると座面の下に後席に乗る人のつま先を入れるスペースがあまり残されていないので、足を前に投げ出すような姿勢が選べない点が惜しいところだ。まぁ、あえてそうしたら……的な重箱の隅をつつくような指摘ではある。

そうしたくなるほど、最新モデルの5シリーズはデザイナーが語っていたように「パーフェクトなビジネスセダン」であり実際にほとんどスキがないことの証明でもある。ちなみに、日本市場には535iから投入を開始。それに、550iと528iが続く予定だ。なお、5シリーズのツーリングも併売される。

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