シトロエンDS4／C5／DS3レーシングに試乗

DS4 シック（6AT）・ツートンレザー＝335万円

待望の「6AT」が追加！…DS4（1）

シトロエンのDSシリーズといえば、ノーマル系のCシリーズに対して、よりアバンギャルドなデザインを与えられたプレミアムなモデルと位置づけられている。そのDSシリーズの中核を担うといえるDS4に、実質的な改良が施された。これまで6段MTか　シングルクラッチ2ペダルMTの6段EGS＝エレクトロニックギアボックスシステムしか選択肢がなかったトランスミッションに、待望の6段ATが加わったのである。

DS4のエンジンはすべて排気量1.6リッターのDOHC直4直噴ターボだが、トランスミッションによって3つのチューンがある。156psと24.5kg-mが6段EGSに、162psと24.5kg-mが6段ATに、200psと28.0kg-mが6段MTと組み合わせられるのだ。モデル名としては、前2車が「Chic（＝シック）」、後者が「Sport Chic（＝スポーツシック）」になる。

つまり、これまではEGS仕様しかなかったシックに、アイシン製6段ATを備えるモデルが加わったわけで、トルコンを介した滑らかな変速に慣れた日本のユーザーにも抵抗なく受け容れられるDS4が、初めて登場したということになる。しかもこの6段AT仕様のシック、標準シート装着車のプライスは6段EGSのシックより1万円高いだけの310万円に設定されているのも、AT派にはかなりの朗報かもしれない。

その一方で、まずDS5に装着されて登場したプレミアム感のあるクラブレザーシートを装着したモデルが、37万円高ではあるけれどDS4に用意されたのも、DS4を自分好みに仕立てたい個性派には朗報のひとつだろう。