新型レクサス「NX」。「250」でも十分だが好バランスなのは「350h」、欧州の強豪SUVより100~200万はお手頃なはず
掲載 carview! 文:伊達軍曹/写真:トヨタ自動車 243
掲載 carview! 文:伊達軍曹/写真:トヨタ自動車 243
新型NXの各系統が搭載しているパワーユニットは下記のとおりです。
【ハイブリッド車】
●350h|最高出力190psの2.5L直噴4気筒エンジンに182psのフロントモーターを追加。4WD車には後輪を駆動させるリアモーター(54ps)も搭載。システム最高出力243ps。
●450h+|上記のプラグインハイブリッド版。全車に後輪を駆動させるリアモーター(54ps)を搭載。システム最高出力309psで、EV走行距離は88km。
【ガソリン車】
●350|新開発された最高出力279psの2.4L直4ガソリンターボエンジンを搭載。駆動方式は4WDのみ。
●250|最高出力201psの2.5L直4ガソリン自然吸気エンジンを搭載。駆動方式はFFと4WDの双方を用意。
そして新型レクサスNXのグレード構成は、上記4種類のパワーユニットそれぞれに「ベースグレード」と「スポーティなF SPORT」「ラグジュアリーなversion L」が用意される――というのが基本的な考え方ですが、2.4LガソリンターボのNX350はF SPORTのみで、プラグインハイブリッドの450h+にはベースグレードの設定はなし。そして250にはF SPORTの設定がありません。
>>【カタログ】レクサス NXのおすすめグレードとユーザー評価を見てみる
それを踏まえたうえで、新型レクサス NXの全グレードと、それぞれの車両価格を下記に記します。
●NX450h+ “version L”(4WD)|714万円
●NX450h+ “F SPORT”(4WD)|738万円
●NX350h “version L”(2WD/4WD)|608万~635万円
●NX350h “F SPORT”(2WD/4WD)|608万~635万円
●NX350h(2WD/4WD)|520万~547万円
●NX350 “F SPORT”(4WD)|599万円
●NX250 “version L”(2WD/4WD)|543万~570万円
●NX250(2WD/4WD)|455万~482万円
2WDと4WDの違いを度外視するとすれば計8種類となる新型レクサス NXの各グレードのなかから「おすすめグレード」をひとつ選ぶのは、なかなか難しい作業です。それぞれのグレードにそれぞれの良さがあり、ユーザー側の嗜好や予算感も、本当に人それぞれだからです。
しかし、それを承知のうえで「参考意見」を述べるとしたら、おおむね下記のとおりとなるでしょう。
●「一番いいやつ」が欲しいなら?
当然ながら最上級グレードである「450h+」がおすすめとなります。0-100km/h加速6.0秒という力強い加速性能に加え、EV的に使うこともできる先進性は、せっかく最新世代のSUVを買うのであれば、やはり魅力と思えるポイント。
とはいえ急速充電には対応していないため、ご自宅に充電設備があるか、もしくは設置可能であることが、購入にはほぼ必須な条件になります。ラグジュアリーな“version L”かスポーティな“F SPORT”にするかは、完全にお好み次第でしょう。
●「何かと好バランスな新型NX」が欲しいなら?
プラグインではない通常ハイブリッドの350hがいいでしょう。“version L”かスポーティな“F SPORT”にするかは、完全にお好み次第です。450h+ほどの速さはありませんが、バッテリーが軽い分だけフットワークは良好で、“version L”または“F SPORT”であれば装備類も大いに充実しています。
●「スポーティに走れる新型NX」が欲しいなら?
新開発の2.4Lガソリンターボエンジンを搭載する350がいいでしょう。バリエーションは4WDの“F SPORT”のみとなります。ターボエンジンは力強く、専用の補強がされたボディ(パワートレインシステム)は剛性感たっぷり。そして新開発された「Direct Shift-8AT」と「電子制御フルタイムAWD」も、350 “F SPORT”の専用装備です。
●「新型NXの高いシャシー性能をしみじみ楽しみたい」なら?
電気モーターもターボチャージャーも付いていない「250」が、新型レクサスNXならではの鍛え抜かれたボディと足回りの味わいを、もっともストレートに味わうことができるでしょう。
自然吸気エンジンですので高速道路の登りが続くセクションなどに限っては、やや力不足と感じることもあるかもしれませんが、普段はまったくノープロブレムです。ベースグレードでも基本的な装備内容に不満はありませんが、より「レクサスらしい装備」を望むのであれば“version L”がおすすめとなります。
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