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ポルシェ パナメーラ!海外試乗&徹底レポ

成功を祈りたい気分

そのことでふと脳裏をよぎったのはカイエンの初期モデルのことだった。スペインで開かれたワールドプレミア試乗会で乗った極初期のカイエン、ポルシェらしい乗り味を出すためにダンピングを固めすぎたか、高速での乗り心地が妙に硬く、不整路でのリアの上下動のきついクルマだった。しかしカイエンの乗り心地は急速に改善されていき、今ではポルシェらしく締まった、フラットなライドを実現している。それがトラウマになったわけではないだろうが、今回のパナメーラ、サルーンらしい乗り心地の獲得を過剰に意識したためか、ダンピングが想像以上にソフトなセッティングに思えた。

しかしそれにもかかわらず、パナメーラの挙動に不安定さは皆無で、たとえPASMがコンフォートの状態にあっても、なんの不安も感じさせずにコーナーを抜けていくのは、シャシーの基本ポテンシャルが高い証拠ではないだろうか。もちろんポルシェのこと、ブレーキにも不満を感じることは皆無だった。とはいえ、パナメーラにもオプション設定されたPCCB=ポルシェ・カーボン・セラミック・ブレーキの装着車に乗ったあとにノーマルブレーキ装着モデルに乗ると、若干物足りなく感じるのも事実だったが。

直噴V8エンジンとPDKのもたらすパナメーラのパフォーマンスは、600psと700Nmを発生するターボはいうに及ばず、400psと500NmのSや4Sでもまったく充分なもので、踏めばいつでも爽快な加速が手に入る。それはそうだろうV8パナメーラ、車重1770~1970kgというヘヴィ級でありながら、0-100km/h加速5.4~4.2秒、最高速が282~303km/hに達する高性能車なのである。さらに遅くとも来年には、最もベーシックなV6搭載モデルが追加されるはずだが、V8モデルと直接乗り比べることさえしなければ、ケイマンのV6がそうであるように、おそらくパフォーマンスに不足はないだろうと思う。

 さらには、すでにカイエンでその存在が公示されているように、V6エンジンと電気モーターとATを組み合わせたポルシェのハイブリッドシステムが、パナメーラに搭載されるのも時間の問題だろう。アストン・マーティンのラピードなど、類似の豪華スポーツ4ドアが世に出る前に、その迎撃態勢を整えようというのがポルシェの目論見のはずだ。ポルシェが威信を掛けて世に送り出した5ドアの4座グラントゥーリズモたるパナメーラ、デビューした時期が悪いだけに、日本での、そして世界での成功を祈りたい気分である。

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