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新型グランドチェロキー 足回りもエンジンも刷新

オンロードの走りが明らかに違う

では、実際に走らせた印象に話を進めよう。

まず感じたのは、オンロードにおける高速域での挙動が安定し乗り心地がよくなったことだ。じつは帰国後、現行モデルを長く乗り回しているが、やはり高速道路での安定性に少し不安を感じる。ステアリングはどことなく落ち着かず、乗り心地も少々フワフワした印象が残る。

が、新型はこれがおさまりピタッと路面に張り付くように走る。沈み込むようなボディと安定したステアリングは、明らかに現行型とは違うのだ。ただ、これも乗り比べてはじめてわかったことなので、現行型が極度に不安ということではない。新型がそれだけいい出来映えということなのでお間違いなく。となると、少なからずメルセデスのノウハウがここで生きていることは認めないわけにはいかないだろう。自動モードで車高が5段階に切り替えられるのも大きく貢献する。

とはいえ、すべてにおいて新型がものすごく進化したわけでもないこともつけ加えたい。トランスミッションの多段化が進む今日において従来からスライドされた5速ATは正直少々もの足りない。特に高速域においてはギア比を広くとれないため、回転数が上がりエンジン音が大きくなってしまう傾向がある。あと2つ、いやあと1つギアを追加すれば変わるのだが。

ところで新型には“セレクテレイン”という電子デバイスを統合的にコントロールするシステムが搭載される。レンジローバーでいうところの“テレインレスポンス”だ。使用方法はダイヤルをスポーツやロック、スノーといった走行状態に合わせるだけ。すると、トラクションコントロールやスロットルコントロール、トランスミッション、トランスファーなどなど12のシステムが同時に制御される。う~ん、これは第四の衝撃である。

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