アウディe-tron早くも受注2万台以上!? 12月発売で優位に立つか?
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
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湖底のテストコースを砂埃を巻き上げながらかなりのスピードで一周すると航続距離は一気に300kmを下回る。この間で驚いたのは電気モーターとESCのブレーキ制御によるトラクションと姿勢制御の素早く、そして繊細なコントロールだ。特にアンダーステアが起こった際の内側車輪の絶妙なブレーキングには舌を巻く、これはアナログな内燃機関ではできない芸当である。許可を得てESCをオフにした状態で走ったが、文字通り電光石火のパワー・ピックアップを呼び起こすアクセルペダルとブレーキそしてステアリングでの古典的なコントロールも可能なドライバビリティも見せてくれた。ちなみに最大トーイング可能重量は1800kgだ。
重要なブレーキについても述べておこう。ステアリングホイールのパドルで3段階の制御可能なブレーキ回生時の最大制動力は0.3Gで、アウディによれば通常走行時のおよそ90%は回生ブレーキで用が足りるという。0は主にアウトバーンなどでコースティングを多用、航続距離を伸ばしたいときにセレクトする。
このアウディe-tronは急速充電ステーションで150kWまでのDC/DC充電が可能で、およそ30分で空のバッテリー状態で70kWh程度、すなわち80%が充電可能で、これで320kmは走れると言われる。もちろん自宅での交流充電も可能で、スタンダードで11kW、オプションで22kWの充電器が用意されている。
今回のテスト走行を終えて感じたことは、アウディは自動車メーカーの誇りと自信をもって「電気自動車」を完成させるべく、熱意をもって開発をしているという点である。当たり前に聞こえるかも知れないが、決してゴルフカートのようなクルマにはしたくないのである。その点では確かに成功しているといえよう。特に様々な状況を考慮した6段階のドライブロジック、そしてエアサスペンションがもたらす快適性に加えて、アウディらしい端正なデザインと高品質なインテリア素材、そして精緻な仕上げ品質がその証である。
もちろん価格は約8万ユーロ(約1000万円~)と安い買い物ではないが、さらに高価な「テスラ モデルX」よりは自動車としては魅力的だ。そのためかはどうかは分からないがアウディによればすでに2万5000台の予約が舞い込んでいるらしい。
開発テストはとても上手くいっており、アウディは12月中の発売が可能と発表している。そうなると「メルセデス・ベンツ EQC」よりも半年以上早くなり、BEVの販売競争において、少なくとも時間的にはアウディの利するところとなる。今後は充電インフラの建設、そして電気エネルギーをどこから入手するかというWell to Wheelが課題であるが、少なくともドイツ国内においては政府が本気を出しており、解決は時間の問題かもしれない。
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