レクサス新型LMも影響を受けた!? 中国の超高級ミニバン「ジーカー009」の凄さとは
掲載 更新 carview! 文:ピーコックブルー 61
掲載 更新 carview! 文:ピーコックブルー 61
2022年、中国では2686万4000台の新車が販売されました。言うまでもなく、これは世界一の新車販売台数であり、2009年から14年連続でトップの座を守っています。
日欧米のほとんどの自動車メーカーが多種多様なクルマを販売している中国ですが、近年では地場の自動車メーカーの成長が著しいようです。
特に、BEVに代表される「新エネ車」を専門とする新興自動車メーカーが多く登場し、まさに百花繚乱の様相を呈しています。そうした新興メーカーがラインナップするモデルのなかには、日本ではとても見ることのできないようなものも少なくありません。
そのひとつがジーカー「009」です。
中国の大手自動車メーカーである吉利自動車(ジーリー)によって2021年に立ち上げられたジーカーは、BEVを専門とした新しいブランドです。ただ、吉利自動車グループは傘下にボルボやロータスを持ち、BEVについても国内外で多くの販売実績があることから、車作りのノウハウは十分にあると言えます。
>>ボルボってどんな車? 最新情報はこちら
>>ロータスってどんな車? 最新情報はこちら

そんなジーカーが2022年11月に発表した009は、全長5209mm×全幅2024mm×全高1867mmというトヨタ「アルファード」や先日発表されたレクサスの超高級ミニバン、新型「LM」よりもさらに巨大なボディを持つ大型ミニバンです。
>>アルファードより断然こっち!? レクサス新型LMの日本発売が決定! 今秋から
セダンやSUVの人気が高い中国ですが、近年ではミニバンの注目度が高まっているといいます。そのきっかけとなったのは、日本でも「キング・オブ・ミニバン」の代名詞として知られるアルファードです。
高級ミニバンのパイオニア的存在であるアルファードは、中国をはじめとする一部の国や地域へも輸出されています。
>>アルファードってどんな車? 価格やボディサイズはこちら
>>相場下落中。アルファードの中古車情報はこちら
しかし、アルファードは中国などでは輸入車扱いとなるため、関税などが上乗せされた結果、販売価格は相当な高額となってしまう点や、日本の道路事情に配慮された設計となっているため、中国のユーザーにとってはやや小ぶりであるという点がネックとなっています。
そこで、中国のいくつかの自動車メーカーでは、より中国のユーザーニーズにマッチする高級ミニバンを積極的に開発するようになっています。
>>日本のユーザーの評価は? アルファードのレビューはこちら
>>脅威の残価率! アルファードのリセール価格はこちら

上述のとおり、009はアルファードをしのぐ巨大なボディを持っていますが、パイプオルガンをモチーフにしているというフロントマスクはその堂々としたボディに負けず劣らずのインパクトを放っています。
押し出しの強いフロントグリルには、154個のLEDライトが内蔵されており、状況に応じてさまざまな演出を見せてくれます。
009の心臓部には140kWhの容量を持つCATL製の第3世代バッテリー「チーリン」が搭載され、航続距離は822kmを数えるとされています。
>>アルファードも真っ青。中国の超高級EVミニバン「ジーカー009」は見た目もスペックも超過激
モダンな印象を受けるインテリアは、2列目にマッサージ機能付きのキャプテンシートが配置され、その上部には15.6インチのモニターが搭載されるなど、まるでファーストクラスのような趣です。また、車載オーディオシステムには、日本のヤマハ製のものが採用されています。
先進的な安全運転支援システムも009の特徴です。009には、12個の短距離超音波レーダー、1個の超長距離ミリ波レーダー、4個のサラウンドビューカメラ、そして7個のカメラが搭載され、30種類の運転支援機能を持つとアナウンスされています。
価格は、ベースグレードの「ME」が49万9000元(約988万円)、上級グレードの「WE」が58万8000元(約1165万円)です。
パワートレインこそ異なりますが、装備内容からすれば現地価格のアルファードやLMよりもかなり割安となっています。
新型LMは、009などの超高級ミニバンを意識していることは間違いありません。パワートレインの差こそあるものの、新型LMの豪華な内装や装備、アクの強いデザインは、こうした中国のライバルに対抗するためでもあるのです。
>>アルファードより断然こっち!? レクサス新型LMの日本発売が決定! 今秋から
>>6月発売と噂の新型アルファード。一部で受注開始も…発表後の注文じゃ遅すぎる!?

アルファードやLMさえもしのぐルックスや装備が特徴の009ですが、現在のところ、日本国内へと導入される予定はなさそうです。
しかし、もし仮に日本でも販売されるようなことになれば、アルファードや新型LMの強力なライバルとなりうる可能性は十分にあります。
そもそも、現在の日本にはアルファードや新型LMに対抗しうるだけの高級ミニバンはほとんどありません。大型のミニバンという点では、日産「エルグランド」や三菱「デリカD:5」が挙げられますが、どちらも現行モデルの登場からかなりの時間が経過しているため、直接のライバルとはなりにくいのが実情です。
>>エルグランドってどんな車? 価格やスペックはこちら
>>デリカD:5ってどんな車? 価格やスペックはこちら
また先日、ホンダ「オデッセイ」が中国からの輸入というかたちで復活するという発表がありましたが、こちらも新型アルファードや新型LMの牙城を崩すまでには至らなそうです。
>>オデッセイが今冬に国内復活! 今秋予約開始。超豪華「EXブラックエディション」も
その点、最新の高級ミニバンである009は、アルファードや新型LMと同等以上の装備や機能をもっています。また、009がBEVであることもアルファードと差別化できるポイントです。
2024mmというトヨタ「ランドクルーザー300」をもしのぐ全幅は、日本の道路を走るうえでやや問題があるかもしれませんが、アルファードや新型LMに対してほかの選択肢があるということだけでも、人と違ったものを好むユーザーにとっては魅力的な選択肢になると言えそうです。
>>ランドクルーザー300ってどんな車? 価格やボディサイズはこちら
現実的には、009が日本に導入される可能性は決して高くはなさそうです。また、法規対応やアフターサービスなどを考えると、並行輸入で入手することも決して簡単ではないでしょう。
ただ、ジーカーでは009の海外展開も視野に入れているといいます。もし009が日本に上陸した場合は、新型アルファードや新型LMの強力なライバルとなることは間違いなさそうです。
>>アルファードより断然こっち!? レクサス新型LMの日本発売が決定! 今秋から
>>新型アルファードの気になる点は? みんなの質問はこちら
>>プロの評価は? アルファードの専門家レビューはこちら
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
トヨタ「“新型”RAV4」発売に反響“殺到”!? 「トヨタ恐るべし…」「高級車じゃねーか」 約7年ぶり全面刷新で「450万円スタート」 大幅進化した“SUVの最重要モデル”が話題に
中国の巡視船に“放水砲攻撃”される漁船 3人けが フィリピンが動画公開し猛抗議「この映像を家族と一緒に見てほしい」
【マイクロモビリティ研究所】自転車型で制度認定第1号! 特定小型原付「カーメイト e-FREE 01」試乗インプレッション(動画あり)
メルセデス・ベンツGLSのベースモデル「GLS 450d 4MATIC」がブラックのアクセントパーツを纏ったうえで名称を「GLS 450d 4MATICナイトエディション」に変更
VWのSUV『ティグアン』と『タイロン』、ハンコックタイヤ「ベンタス evo SUV」純正装着
千住金属工業、xEV向け新接合技術を披露へ…オートモーティブワールド2026
ベトナムEVビンファスト、東南アジア初の工場をインドネシアに開所…年産35万台めざす
彼の愛した緑とジャケットを纏う。911 GT3に伝説の美学を封じ込めた「90 F.A.ポルシェ」の全貌
日産 エルグランドだけじゃない!! パトロールも印象的すぎた日産のジャパンモビリティショー2025
デビュー30周年! ホンダの「“3列・7人乗り”ミニバン」に注目! 全長4.8m級「見晴らし良好ボディ」×「ほっこりシート」で快適度もアップ!? 新たな「ステップワゴン“30周年特別仕様車”」2モデルを設定
北海道で唯一の「三セク鉄道の代替バス」へと変わった旧・ふるさと銀河線!! 鉄道時代のプロファイルが濃厚すぎる!!
ホンダ ステップワゴンに、初代誕生から30周年を記念した特別モデル登場!──GQ新着カー
改良後すぐ受注停止の「ノア/ヴォクシー」…現在は「ノアのガソリン車」のみ。買えない現状にユーザーは“お怒りモード”?
絶好調すぎて受注停止の「ヤリスクロス」。26年2月の改良では10.5インチディスプレイ採用で10万円ほど値上げ【販売店情報】
【軽なのに300万円超え…なぜ売れる?】デリカミニ上級グレードが「普通車ユーザー」に刺さる本当の理由
【誤解】トランプ大統領が「小型車の生産承認」を指示。それでも“軽自動車”の米国進出あり得ないと言える訳
【EVなんてまだ早い?】そう思う人向けに「ぜんぜん売れてない電気自動車」の意外と悪くない日常メリットを拾ってみた
車高は低くても価格が高すぎ!? 「RS」投入で「ヴェゼル」の販売が好調…装備内容を考えれば「納得」の声
【V10「LFA」超えの可能性?】新型「GR GT」の4.0L V8が“トヨタ最高傑作”と噂される理由。EV時代でもV8を捨てなかった背景に迫る
【実際どうなの?】日本カー・オブ・ザ・イヤーで2位獲得! 新型「プレリュード」購入者のリアルな声
【アレがない衝撃】アウディ新サブブランドの「E7X」量産モデルが初公開! アウディ伝統“4つのリングが完全消滅”の新顔で2026年発売へ
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!