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新型コンチネンタルGTC、ベントレーブランド論も

近代的なクルマ作りと職人芸

今回の取材旅行の最終日を飾るイベントは、ベントレーの工場見学と本社工場周辺をクラシックベントレーの同乗ドライブだ。

工場見学で驚いたのはミュルザンヌの内装が本物の木を使って作られ、その手法は紛れもなく職人芸だったということだ。日本にも漆塗りや宮大工という職人芸が存在するが、こうした匠の技が自動車という工業製品と融合したケースはあまりない。効率優先の近代自動車産業を目指してきたのは、ドイツも日本と同じような立場だったはずだ。

しかし、親子何代にもわたって同じ技を磨き続ける職人たちに支えられて仕上げられるベントレーは、英国が誇る最高の高級車の作り方を現代に引き継いでいる。ハイテクカーが職人技でみごとに有機的なクルマに変身する様を目の辺りにすると、自らもベントレーの魔法にかけられたとしか表現しようがない。木という素材を最高の加工技術で自動車に使う手技で、ベントレーの右に出るメーカーはないだろう。ミュルザンヌ用のウッドパネルの加工行程を見たとき、私は鳥肌が立つほど感動した。

また、ミュルザンヌほどではないにしても、GTやGTCも職人技が随所に見られる。一度ベントレーが作られるところを見てしまうと、所有したくなる衝動に駆られるだろう。

工場見学の後には、タイムマシンに乗って1930年代に戻る“時空の旅”が待っていた。いきなり乗ったのは1929年のベントレーでスーパーチャージャーで武装した4リッター4気筒(なんと1気筒あたり1000cc)を積んでいる。スーパーチャージャーが配置されるのはフロントのラジエターグリルの直前だ。パワーは150psと現在の常識では普通だが、当時のスーパースポーツカーであったことは間違いない。時折発する盛大なバックファイアーは車体を揺するくらい大きいが、サスペンションは意外にもしなやかであった。

次に乗ったのは1933年のダービーベントレー。ベントレーがロールス・ロイスに買収された後で開発された4座のクーペだ。エンジンは3リッターストレート6なので振動が少なくとてもスムーズ。乗り心地は現代の高級車としても通用するものであった。

2台のクラシックベントレーが赤い煉瓦作りの家並みの小径を走る。村を過ぎると緑あふれる丘陵地帯が広がる。イギリスの田舎の通りは映画のセットのように30年代の景色と変わらないが、手には未来から持ってきたiPhoneがある。実はこうしたコントラストこそ、未来のベントレーを予言するものではないだろうか? 現代に戻った私はすっかり摩訶不思議なイギリスの文化に心を奪われていたのである。

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