【買う前に知っておきたい】トヨタ新型「ランクルFJ」は街乗りも悪路もこなす万能SUVか、それともクセ強モデルか？ その魅力と落とし穴を探る

ランドクルーザーFJ

「ランクルFJ」は新興国仕様ベース。仕上げや素材感は要チェック

もう一点、購入前に押さえておきたいのが、ランクルFJはタイ工場で生産される“輸入車”であるということだ。

タイ生産だから品質が劣るというわけではないが、ベースとなる新興国向けプラットフォーム「IMV」を採用しているため、上位ランクルとは成り立ちが異なる。そのため、インテリアの質感や装備など、細部の仕上がりは実車でしっかり確認しておくことをおすすめしたい。

結論から言えば、ランクルFJはオフロード性能を重視した質実剛健なSUVを求める層にとって“買い”である。カテゴリー的にはスズキ「ジムニーノマド」の拡大版と捉えるとわかりやすい。

参考までに、ジムニーノマドの価格は265万1000円〜275万円で、ランクルFJよりかなり安価だが、ボディサイズは全長3890mm×全幅1645mm×全高1725mmとひとまわり小さい。ファミリーユースで長距離ドライブを考えるなら、ランクルFJのほうが現実的である。

手頃な価格と街乗りのしやすさ、そして本格的なオフロード性能を併せ持つランクルFJは、近年では希少な“ちょうどいい本格クロカンSUV”といえる。

（終わり）

（写真：編集部、スズキ、トヨタ）