アルミボディという共通項 アウディR8×ホンダNSX
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:菊池 貴之
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そういうことを改めて考えてみるとスポーツカーの走り、ということに対してNSXは実に驚きのプロダクトだった。18年の時を超えてもなお、現代のクルマと比べて感心できる部分があるのだから。それに今、NSXのコンセプトを変えずに次期モデルを作ったらどうなるか? アルミ技術はさらに進歩したから、同じサイズならば1100kg台で作れるはず。少しボディを拡大して装備を充実させても1300kg台。この重量なら組み合わせるエンジンは最新の3.5リッターのV6(300~350psは楽に出る)程度で十分以上の動力性能と低燃費も実現できるし、ボディが拡大されれば縦置きも可能だろう。それに欲を出してV8でもまだ環境に優しい…といった具合でNSXのコンセプトは、実は今の時代のスポーツカーを考えてもマッチしている。
しかもNSXで培った走りへのこだわりを使えば、もの凄いクルマができる。だが今のホンダを振り返ると、そうしたエッセンスを残したクルマがほとんど見当たらないと気付く。その一方でアウディは、アルミをプレミアムに使った上で、他のモデルにも共通性を感じさせる雰囲気を作り上げている。
同じようにアルミを使った崇高な思想と哲学を両社は持っていたが、それをどうブランドに活かすか? という部分でアウディは一枚上手だったといえる。全てを書ききれないが、もちろんNSXも思想と哲学は非常に崇高で、これをホンダのブランドに活かしていれば…という話があるのだが、それはまた次の機会に、ということにしたい。
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