フィットハイブリッド、 “ホンダ風味”を発見！

ハイブリッド Fパッケージ

ハンドリングも"アッチ"に近づいている

特に高速は素晴らしく、本当に加速が楽しい。前述のように、ちょっとアクセルを踏むとモーター、踏み増すとエンジンで走り、さらに踏み込むとツインで加速。逆にちょっと緩めるとすぐにモーター発電。その変化具合が素早くしかもダイレクトにクルクル変わるから全然ストレスがない。

しかも新開発されたアトキンソンサイクルの1.5リッターDOHCエンジンが結構パワフル。トルク特性を見ると、最大値の13.7kgmを5000rpmの高回転で発生しているが、実は3000rpm当たりに山がもう一つあり、アクセルを半分も踏まないでもどんどん加速する。ダイレクト感もあるし、「こりゃ燃費いいわけだ」と実感する。モーター出力も従来のIMAシステムのほぼ倍の22kWだからかなり力がある。

一方、予想外の素晴らしさがハンドリングだ。完全新設計のプラットフォームに完全新設計のストラットのフロントサスに、完全新設計のH型トーションビームのリアサス。旧型でシャープはシャープだが若干味気ないとの評判もあった走りは、本当に上質になった。

特にステアリングフィールだ。大容量になった電動パワステも影響しているようだが、直進状態でステアリングを保持している時から路面の状態を程よく伝える。単純にシャープだとかダイレクトなわけではない。タイヤが路面を捉えている感覚まで伝わる。ここは実のところ、世界的なライバル、VWポロを相当意識したようで、かなりアッチに近づいている。

唯一、ちょっと物足りないのは乗り心地で、一般道のデコボコ道には結構荒さが伝わる。とはいえ昔みたいなヒョコヒョコしたところはなくなり、別物のように良くなった。