空気が読めてるスマート クーペ&カブリオに試乗
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:荒川 雅臣(国内)、メルセデス・ベンツ日本(アメリカ)
掲載 更新 carview! 文:河口 まなぶ/写真:荒川 雅臣(国内)、メルセデス・ベンツ日本(アメリカ)
動力性能は新型の方が上だが、率直に言って先代のターボのパンチは無くなり元気感は薄れた。だが、排気量拡大と馬力アップは、今までなかった質感と静粛性の高さをもたらした。まるで若さゆえの勢いが、年とともに分別も身につけ落ち着いた感じ。それでも昔の元気も忘れてないツキの良い感覚はちゃんと残る。
ギクシャク感もまた味、と言われた2ペダル自動MTは5速化と制御の進化で違和感が減った。この辺りは年齢を重ねて艶を増した感じ。そんなドライブトレーンゆえ先代比で加速でも滑らかさが味わえるようになった。
大人っぽさは乗り味にも表れ、走ってすぐ感じるのが乗り心地のよさ。サスペンションのストロークはさほど長くなっていないはずだが、以前より路面を捉えるため、先代のヒョコヒョコ感が払拭されて滑らかだ。また拡幅のためかしっかり踏ん張る感じがあり、高速域も安定性が高くなった。ハンドリングも落ち着きが増している。その一方で不思議なのは、先代からのキビキビ感が失われていないこと。街中を元気に駆け抜けるあの感覚は不変。リア・エンジンの押しだされる感じも忘れていない。
もう一方のカブリオも、開口部が大きいながら剛性感も走りもクーペとほぼ変わらないのがいい。屋根は走りながらでも操作でき、フルオープンまでしなくとも存分に風を堪能できる手軽さがある。もちろんルーフレールを外せば、開放感たっぷりのキビキビ・ランが魅力。個人的に買うなら、見た目がよりキュートで何キロでも気持ちがいいカブリオが絶対と思った。
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