マツダのロータリー復活 究極のエンジン開発中
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:中野 英幸
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:中野 英幸
「EVの課題は、航続距離の短さです。実際に一日に走る距離は短くても、70%ほどが不満を持っています。小型かつ静粛性に優れるロータリーエンジンを発電機として搭載することで、EVの魅力をそがずにその欠点を補うことができます。今回のシステムは、ローターを水平方向に回すことで、システムを低めました。エンジンマウントは横方向を柔らかく、縦方向はシステム支える剛性を与えることで、エンジンが横方向に回転することで発生する振動を抑えました」と、PT開発本部・先行技術開発の鈴木敬さんはいう。
実際、20kWhのリチウムイオン電池をフル充電してEV走行できる距離が200kmであることに加えて、約9Lの燃料を積んでロータリーエンジンで発電しながら走ることで+180kmの走行距離を伸ばすことができれば、日常的な使い方では十分に思える。触媒を排気ポートの直近に配置することでエンジンからの排ガスのレベルも、低く抑えることに成功している。
嬉しいことに、今回は試験車の披露に留まっているが、このシステム自体は実用化も視野に入れた開発を進めており、将来的にはガソリン以外の燃料への対応なども考えているという。もちろん、欧州でのCO2排出量の規制や、アメリカ・カリフォルニア州でのZEV規制が進むことへの対策でもあるが、巷間で激化する"カタログ燃費競争"へのマツダとしてのアンチテーゼにも思える。
この思想は、時を同じくして行われたマツダの次世代パワートレインの開発にも共通する。例えば、より実用燃費に近いと言われるアメリカの環境省にあたるEPAの燃費ランキングでは、マツダはハイブリッド車なしでも2年連続でトップを獲得している。2013年はさらに27.5MPGに燃費を向上させて、3年連続1位を達成した。
マツダでは、2020年に向けて電動化が拡大するものの、その段階でも市販の自動車の90%は内燃機関を積んでいると予測し、エンジン、シャシー、ボディを基礎技術として磨くことを進めてきた。限られた投資や人材のリソースを効率よく活用する「モノ造り革新」を掲げ、ミッション、エンジン、シャシーを同時に刷新することにも成功した。これまでに14:1の低圧縮比で後処理システムなしに最新の排ガス規制をクリアしたディーゼル・エンジンと、過給ダウンサイズ流行に棹さすのではなく、ダウンスピード自然吸気のガソリン・エンジンを軸に据えた「SKYACTIV-G」の技術群に加えて、キャパシタを採用した減速エネルギー回生「i-ELOOP」や、トヨタのハイブリッド機構を搭載した「アクセラHEV」、そして前述のデミオBEVの導入をもって、マツダの「ビルディングブロック戦略」は完了した。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
【F1アブダビGP予選】角田裕毅、意地のQ3進出……諦めかけた予選好結果を手にする「FP3の接触で、フロアを旧型に戻さざるを得なかった」
フォーミュラEの第12シーズンが開幕……しかしいきなり完走わずか13台の大乱戦に。デニスがポール・トゥ・ウイン|フォーミュラEサンパウロE-Prix
“空飛ぶ女将”がもてなす「一茶のこみち美湯の宿」【心を満たす温泉宿24選】
【F1アブダビGP予選の要点】Q2でのタイヤ選択が明暗分けたか。選手権首位ノリスの懸念事項
世紀の大逆転&5連覇なるか? フェルスタッペンが最終戦でポールを確保。角田裕毅はQ3進出で意地見せる|F1アブダビGP予選レポート
フェルスタッペン、逆転王座に望みを繋ぐPP獲得。ノリスがフロントロウに並ぶ【予選レポート/F1アブダビGP】
F1アブダビGP予選速報|逆転王座へ! フェルスタッペンがポール獲得。ノリス2番手、ピアストリ3番手……角田裕毅、執念のQ3進出10番手
ゴルフカートにつける後付けクーラーだって!? 馬力アップで風量2倍! 三笠製作所が「OASISプラス」を開発! シートヒーターもあるぞ!!
岩佐歩夢「クルマに乗っていたら気が付かなかったこと」を学んだ充実した1年。FP1は“ローソン想定”で走行/F1インタビュー
【追記】レッドブル育成のリンドブラッドが今季3勝目。カンポスがチームタイトル争いに望みを繋ぐ/FIA F2第14戦レース1
F1デビュー決定のリンドブラッドが今季スプリントレース2勝目。F2デビュー2戦目のツォロフが非凡な走りで3位。宮田莉朋は14位|FIA F2ヤス・マリーナ スプリントレース
2025年も熱い戦いを繰り広げたSUPER GT……トヨタ&レクサスのGT500マシンヒストリー
「クロスビー」が“実質フルモデルチェンジ”で昨対比269.8%と大復活。コンパクトSUVの王者「ライズ」を脅かす存在に!?
「N-ONE」一部改良。販売店には6MTの「RS」と「特別仕様車」に問い合わせ集中…「やっぱりMT車は運転が楽しい」の声も
【やっぱり大人気】長らく買えなかったガソリン仕様「RX350」が受注再開。購入者からは「コスパ最強」の呼び声も
【コメント欄で激論】「500万超えは厳しい」「アルファード買ったほうがいい」…「オデッセイ」一部改良に関する記事が話題
【新車が高い問題】北米でじわりと広がるセダン回帰。日産「セントラ」が示す“手頃さ”というもうひとつの選択肢
【ここが変わった】新型「デリカD:5」まもなく登場! 改良前モデルの“惜しい点”や、お買い得度はどうなった?
ソニー・ホンダモビリティが「アフィーラ1」の量産型を1月のCESで公開。さらに新たなコンセプトモデルも予告へ
【正体が判明】謎のレクサス版スポーツモデルは「LFA コンセプト」だった。BEVでも“走りの魂”を継ぐ次世代フラッグシップがついに姿を現した
【市販化なるか】“ランクル75周年”に向けて浮かび上がるトヨタ「ランドクルーザー Se」のこれからの動向
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!