全身最新化! ダイハツ「アトレー」のグレード選び。注目ポイントを解説!
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:ダイハツ工業 30
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ニッポンの小口配送を支えてきた軽商用車ダイハツ「ハイゼット カーゴ」と、その乗用バージョンであるダイハツ「アトレー」が2021年12月、17年ぶりにフルモデルチェンジされました。
本稿では、商用車であるハイゼットカーゴではなくアトレーのほうを中心に、「アトレーとはどんな車なのか?」ということを、極力わかりやすくご説明いたします。
発売から1カ月後の時点で月販目標の8倍の台数を受注したアトレーは、もともとはハイゼット カーゴの乗用車バージョンでした。ハイゼット カーゴは小型貨物車であることを表す4ナンバー車ですが、先代までのアトレーは5ナンバー車=乗用車の「アトレーワゴン」という車だったのです。
それが今回、「軽商用バンであるハイゼットカーゴの乗用バージョン」という立ち位置は変わらないものの、4ナンバー=商用車の「アトレー」に生まれ変わりました。
乗用車から商用車になると何が変わるかといえば、軽自動車税が安くなります。乗用車の軽自動車税は年額1万800円ですが、商用車の軽自動車税は年額5000円。その代わり、普通車の商用車は毎年車検を受けなければならないのですが、軽商用車の場合は2年ごとでOKです(ただし初回車検は3年ではなく2年になります)。
また軽商用車には「荷室の床面積が0.6平方メートル以上、そしてリアシートを起こした状態でラゲッジスペースはリアシートのスペースより広くなければならない」などの基準があり、この基準をクリアするために、軽商用バンのリアシートというのはひたすら簡素なつくりになっています。
そのため新型アトレーも、今回から商用車枠になったことでリアシートはシンプルなつくりになったのですが、ダイハツの調査によれば「アトレーワゴンの後席に人が座ることはほとんどなく、大半のユーザーはシートをたたんで荷室を広げていた」とのこと。であるからこそ新型アトレーは商用車枠に移行し、車の後ろ半分を広大な荷室として使えるように徹底させたのです。
メカニズムでは、ダイハツの軽商用車としては初めて「DNGA」という最新の設計思想を採用してプラットフォームを一新。かなり高剛性な最新のボディに、最適化された足まわりを組み合わせたことで、重い荷物を積載した状態でも良好な操縦安定性と、快適な乗り心地を得ています。
搭載エンジンは、純粋な軽商用バンである新型ハイゼット カーゴのほうには最高出力46psの自然吸気直列3気筒も用意されていますが、主に乗用車として使われることを想定している新型アトレーのほうは、最高出力64psとなる直列3気筒ターボエンジンのみ。トランスミッションもハイゼット カーゴは5MTも選べますが、アトレーは新開発されたCVTのみです。
この新たに小型化されたCVTの採用により、省スペース性だけでなく燃費と発進加速、静粛性も向上しているのが新型アトレーの特徴のひとつ。ちなみにWLTCモード燃費は2WD車/4WD車ともに14.7km/Lです。
新型アトレーは安全装備の面でも大幅な進化を遂げました。最新のステレオカメラを備え、昼間は車両と歩行者に加えて二輪車と自転車も、夜間には歩行者の検知が可能となった予防安全機能「スマートアシスト」を全車に標準装備。全車速追従機能付きACC(アダプティブクルーズコントロール)も「X」というグレード以外は標準装備で、荷物満載時や視界不良時の不安を解消する「スマートインナーミラー」もパックオプションとして用意されています。
そしてアウトドアなどでの幅広い使われ方に対応すべく、新型アトレーには以下のような装備も用意されました。
●アウトドアレジャーやマリンレジャーの道具、また園芸用品などを載せる際にも濡れや汚れを気にせず使える「イージーケアマット」
●鉄板の穴あけ加工不要でボルトが取り付けられ、さまざまなオプションやアイテムを装着可能な17箇所の「ユースフルナット」。
●エンジンオフ時でも車内空気の換気が可能「ポップアップ機構付リヤガラス」。さらに、荷室にはタブレットや小物などが収納できる「デッキサイドポケット」を装備。
●荷室空間を効率的に使えるスリット付きの「デッキサイドトリム」。ディーラーオプションのラゲージボードを組み合わせれば収納ラックや作業テーブルなど、用途に応じてさまざまなアレンジが可能。
次のページ>>「RS」と「X」主な装備の違いは?
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