新型ハリアー。ガソリンか、ハイブリッドか?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
国内専用ということで、ハリアーはダウンサイジングされた。先代よりも、全長15mm、全幅10mm、全高20mm、ホイールベース55mm、それぞれ小さくなった。ただしパッケージングを工夫し、前後席間距離を12mm延長、ラゲッジスペースを17L拡大するなど、先代よりもサイズは小さいけれど車内は広い。全長を短縮したにもかかわらず、フロントオーバーハングを延長するなど、デザイン上の仕掛けによって、全体的に伸びやかに見える。Dピラー辺りに歴代ハリアー、RXに共通するデザインが見られる。鳥のエンブレムも健在だ。ちなみに「ハリアー」とは鷹の一種の名前。
カムリと同じ2.5L直4エンジンとTHS(トヨタ・ハイブリッド・システム)IIを組み合わせ、リアにも駆動用モーターを搭載したハイブリッドモデル(システム最高出力197ps)と、ノア/ヴォクシーなどと同じ2L直4エンジン(最高出力151ps/6100rpm、最大トルク19.7kgm/3800rpm)を搭載したガソリンモデルが設定される。ガソリンモデルにはFFと4WDが用意され、いずれもトランスミッションはCVT。カタログ燃費は、ハイブリッドが21.4km/L、21.8km/L(装備差からくる車重による)、ガソリンはFFが16km/Lで、4WDが14.8km/L、15.2km/L(装備差からくる車重による)。
ハイブリッドから試乗。富士スピードウェイ構内のみの試乗だったため、限定的な印象しか報告できないが、モーター駆動で静かに走り出し、途中でエンジンがかかり、車両が停止するより前にエンジンが止まる一連の挙動は、他のTHS搭載車と同じ。価格を考えれば当然かもしれないが、アクアやプリウスよりも遮音がしっかりしていて車内は静かだ。車内が静かだと高級なクルマに感じられるもので、ハリアー・ハイブリッドで過ごす車内は悪くない。
ハイブリッドならでの機能として、モーターのトルクを瞬時にオン/オフすることで車両のピッチング(前後の揺れ)を減らす「バネ上制振制御」が、プリウスαに続きこのクルマにも採用された。が、短時間の試乗では明確にそれが効果を発揮しているかどうか確認することはできなかった。
アクセルを強く踏めばエンジンとモーターがともに稼働し、車重1.8トンのモデルにしては鋭く加速する。エネルギーフローメーターによると、ある程度力強く発進する際にはリアモーターにもトルクが振り分けられているが、ドライ路面でそれをドライバーが感じることはできない。雪道ではありがたみを感じるはずだ。
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