【あなたはどちらを選ぶ？】家電的な「ルーミー」か、味わい深い「ソリオ」か。“炊飯器”理論で見極める選択術

トヨタ ルーミー

クルマの満足度は“ごはんの炊き上がり”に似ている

だがひとつだけ申し上げたいのは、クルマは、仮にそれが家電的なタイプであったとしても、どちらかと言えば「炊飯器」にあたる家電なので、やはり美味い飯が炊ける炊飯器を選んだほうが良いのではないか――ということだ。

クルマは、自分や家族の命を預け、そして比較的長時間にわたってハンドルに手を触れ、背中やお尻でその動きを感じながら、自らの意思で前に進んだり曲がったりさせる機械だ。

それゆえ、クルマに対して積極的な興味があろうとなかろうと、車種に応じて、ドライバーや家族の生活と気分のクオリティは自然と大きく左右される。

それはまるで、多くの日本人の生活や気分をベースの部分で構成している「白米」のようなものだ。白米の炊き上がりの良し悪しは、人の（少なくともこの国の人間の）QOLにかなり決定的な影響を与えている。

そういった意味で炊飯器＝プチバンは、価格や右側電動スライドドアの有無よりも「炊き上がりの良し悪し」で選ぶほうが、結果としておトクなのではないでしょうか――というのが、筆者が言いたいことのすべてである。

（終わり）

（写真：トヨタ、ズズキ）