C-HR試乗。クラス随一のシャシーの仕上がり、乗り味の良さに驚いた
掲載 更新 carview! 文:岡崎 五朗/写真:望月 浩彦
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最後に乗り味について語ろう。C-HRのコンセプトはデザインと走りに特化したSUV。走りというとスポーティー、スポーティーというと固い足を想像するかもしれないが、そんな先入観をもって試乗すると、しなやかな足さばきに驚くに違いない。試乗する際、まず味わって欲しいのが走りだした瞬間のタッチだ。17インチタイヤ装着車はもちろん、18インチタイヤ装着車でも、走り始めの最初のひと転がり、それこそ時速5km程度から足がスムースに動いて路面の細かな凹凸を「舐めていく感覚」が伝わってくる。次に注目したいのがディーラーの駐車場から道路に出て行くときの小さな段差でのフィーリングだ。ドシンでもガツンでもなく、トンッときてスッと収まる。ああ、気持ちいい、と思った。試乗の際はきっと隣にはセールスマンが乗っているだろうが、余計なお喋りはしないで、神経をお尻に集中させてC-HRを味わってみて欲しい。そうすれば、いま自分が乗っているクルマとの違いがきっとわかるはずだ。
速度を上げていくと、タイヤが路面にへばりついているかのような感覚が強まってくる。いわゆる「接地感」と呼ばれるもので、これが豊かなのもC-HRの特徴のひとつ。接地感は運転している実感と安心感に直結する。しかも、路面からの余計な振動はきちんとシャットアウトし、接地感だけを伝えてくるのがいい。左右輪が時間差で動くような凹凸に対してもボディはねじれず、首都高速のジョイント部のような平行段差を通過しても、角の立ったショックは伝わってこない。決してフワフワしているわけではない。ボディはフラットな姿勢に保たれ、足だけがきれいに動いて衝撃を吸収してくれる。だから、しっかりしているのにしなやか、と感じるのだ。TNGAのもつ高いボディ剛性に加え、ザックス社製ダンパーがとてもいい仕事をしている。
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