新型「ランクル70」が9月に期間限定発売。ベース価格ギリ300万円台を予想!
掲載 carview! 文:小林 秀雄/写真:トヨタ自動車 206
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日本のみならず、世界中に多くのユーザーを抱えるトヨタの「ランドクルーザー」。現在の国内ラインナップは2車種で、デビュー以降、長期の注文停止に陥っている「300」系と、ランドクルーザーシリーズのエントリーモデルに位置付けられる「ランドクルーザー プラド」となっています。
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<写真:ランドクルーザープラド>
そんな中、今年の秋に再販されると報じられているのが、「ランドクルーザー70」です。300系やプラドが乗用を目的としたラグジュアリー志向であるのに対して、ランドクルーザー70は悪路走行に適したヘビーデューティ仕様。ラダーフレーム構造による高い堅牢性と耐久性を備え、現在も海外市場では現役モデルとしてラインナップされています。
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<写真:ランドクルーザー70>
日本国内においては1984年に発売され、2004年に販売を終了。その後、2014年に1年間の期間限定で再販されました。こうして見ると「4」のつく年になんらかのアクションが起こされていますので、今回の「再々販」も40周年のアニバーサリーイヤーである2024年から逆算した発表・発売スケジュールであることがうかがわれます。
2014年に30周年を記念して再販された時のランドクルーザー70は、バンとピックアップが用意され、4.0LのV6ガソリンエンジンを搭載していました。トランスミッションは5速MTのみで、当時の発売価格はバンが360万円、ピックアップが350万円です。
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今回の再々販モデルはトヨタ車体の吉原工場で生産され、パワートレインは現行プラドと同じ2.8Lディーゼルターボと6速ATの組み合わせになることが有力視されています。2021年11月から国内で販売される新型車には衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)の装着が義務化されていますので、プリクラッシュセーフティシステムも標準装備されることになるでしょう。
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<写真:ランドクルーザー70>
生産を担当するトヨタ車体は、愛知県刈谷市にランドクルーザー専門店の「ランクルBASE」を開店し、1月21日にプレオープンを済ませています。正式オープンは23年半ばとのことで、ランクル70の再々販の時期とも符合します。ランクルシリーズの生産を行うトヨタ車体がエンドユーザーとの接点を直接持つという意味でも注目されているランクルBASEですが、ランドクルーザー70の再々販が最初の起爆剤になるのかもしれません。
気になるのは価格帯ですが、実際にランドクルーザー プラドと同じパワートレインだとすれば、その価格帯が参考になるでしょう。プラドの2.8Lディーゼルターボの5人乗りは433万円がエントリー価格となっています。もう一方の2.7Lガソリン仕様はもう少しお手頃で、367万6000円からとなっています。
また、構造的に近い関係にあるハイラックスはというと、2.4Lの直4ディーゼルターボと6速ATの組み合わせで、価格帯は352万7000円~431万2000円となっています。
<写真:ハイラックス>
長らくデフレが続く日本ではありますが、世界的には物価が上昇し続けていますので、ランクル70も2014年の再販時と同じ価格とはいかないはずです。400万円をギリギリ切って、390万円前後の価格設定があり得そうなラインだと予想されますが、果たしてどうなるでしょうか。
ただ、それよりも気になるのは、22年5月に安全装備の強化が発表されたオーストラリア仕様のランクル70が、7月には早々に受注停止を発表している点です。サプライチェーンの混乱による生産遅延はランクル70に限った話ではありませんが、40周年の花道に水を差す結果とならないことを願うばかりです。
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