話題満載のコペンに試乗。圧倒的な完成度に驚く
掲載 更新 carview! 文:五味 康隆 /写真:菊池 貴之
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スポーツモデル好きからすると“ハイパワーエンジン”と聞けば魅力的に思われるだろうが、ハイパワー過ぎるのはストレスのキッカケにもなる。と言うのも、普段扱いきれないパワーを秘めたエンジンは、逆にアクセルワークに気を使うなど、普通のエンジン以上に扱いにくく、さらにはアクセルを踏み込めないのでストレスが溜まる。
しかし新型コペンは違う。最大出力=64ps/最大トルク=92Nmのエンジンで車両重量=850kgのクルマを加速させるというのは、良い意味で身の丈に合っており、ワインディングでちょうど使い切れるバランスなのだ。しかも、前章で述べた旋回性の良さと、使い切れるパワー感が相まって、少し大きめの交差点でアクセルを踏んで加速するだけでも、クルマの俊敏な動きから楽しさを感じるし、ハンドルからはグリップ感の変化が明確に伝わり操っている感があるし、加えてエンジンの回転感がダイレクトに伝わってくるので心地よい。
最近ではスポーツカーというと、性能の高さこそ価値とされる風潮が強いが、スポーツカーの本質は運転を楽しめること。その観点では、コペンの完成度は非常に高いのだ。
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