今月末に発表の次期ポルシェ911は8速PDKを積み30ps高出力化する
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
一方、ポルシェはダイナミック性能の追求と同時に、常にその性能をコントロールするスタビリティの確保に対する研究開発も怠ってはいない。次期911(992)では新たにウェットセンシングシステムが搭載される。これはホイールハウスに設置されたマイクロフォンが降雨時、あるいは水たまりなどを走行中に前輪によって巻き上げられた水滴を検知し、その水量を計算してタイアが滑る可能性を読み取る。そしてコクピットにあるウォーニングライトが点灯するのでドライバーはまずマニュアルで「WETモード」を選択する。すると関連するデバイス、例えばABS、ESC、スロットルマッピング、さらにはスポイラーポジションなどの最適化を行う。リアスポイラーは3段階に変化するが、WETモードでは最も角度を立て、後輪にダウンフォースを与える。ちなみに2段階目が最も空力特性がベストな値(Cd:0.28~0.29)となる。
さて、ここで再び走りに戻ろう。昼食を終えた我々はまさに腹ごなしのように再びコーナーとアップダウンの続く山間路へ向かい、文字通りのスポーツドライビングで楽しい汗を流す。
開発担当のアウグスト・アハライトナーは「新しい911は前述のトランスミッションに加え、最新のドライバー・アシスト・システムや歩行者保護、前方カメラなどのために、最終的には残念ながら20kgから30kg重くなります」と語った。
しかし、それにも関わらずフロントのトレッドが40mm拡大された結果、フロントのスタビリティの高さは明らかに向上している。コーナーを積極的に攻めてもアンダーは首を出さず、911プロトはひたすらドライバーがステアリングを切った方向へ遅れることなくノーズを向ける。
真夏の長い日照時間にも関わらず992とのデイ・デートはあっという間に過ぎて、夕日が迫ってきた。私は後ろ髪を引かれる思いでサンフランシスコ市内へと引き返した。ポルシェ992型、すなわち最新の911は確かに大きくはなったが、そのダイナミック性能は大きさを感じさせない、アジャイルなものだった。また、デジタル化されたコクピットおよび操作系は、まだ直感的に必要なアイテムを呼び出すには時間が必要だ。
ただし、911のダイナミック性能は明らかに向上しており、この意味では間違いなく、最新のポルシェは最良のポルシェという伝説は守られている。
注目の市場導入はドイツを中心とするヨーロッパが2019年春から、日本へは早くても5月以降になるだろう。ちなみに初期ロットでは全て8速PDKで、7速マニュアルは半年後となる。
ログインしてコメントを書く
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
年末年始の渋滞、ピークは下り線12月29日と1月2日、上り線は1月3日[新聞ウォッチ]
ミック・シューマッハー、メルセデスF1のリザーブは今季限り。来季はWEC専念へ「自分が乗らないF1マシンを眺めるのは厳しいもの」
ホンダ、電動二輪車2機種をインドで発表…交換式バッテリーの『ACTIVA e:』とモペッドタイプの『QC1』
180万円! トヨタが「“新”ライズ」発売! 全長4m以下の小型ボディに迫力顔がスゴい! 「最小SUV」6年目の進化とは?
全長4.1mで600馬力! 日産「超“コンパクト”GT-R」がスゴい! 「V6ツインターボ」×4WDでまさかの“市販化”実現! 4ドアボディの「スーパースポーツSUV」どんなモデル?
進化したアドベンチャースポーツ BMW Motorrad「F900XR」新型モデル発表
DIYスキルやカスタムセンスが光りまくり! 「オーテック里帰りミーティング2024」に参加したオーナーカーが個性的すぎた
トヨタ、SUV「RAV4」を一部改良 全グレードを4WDに 装備充実で価格は上昇
首都高羽田線「大改造計画」いよいよ本格化へ!? 羽田トンネル「上下線分離」で渋滞緩和!? 「謎の高架橋」復活で「5車線化」のスゴさとは
フェラーリ、スキッドブロックの変更で予算にダメージ「技術指令が来たのが直前だったから……」
朝ドラで注目の【平成文化】バブル崩壊後におきた「RVブーム」で 1994年に登場した“記憶に残る日本車”3選
タクシーが儲かるかどうかは「アプリ加盟」が鍵! 年収900万円もあり得るイマドキのタクシードライバー事情
86は女子にも人気! 「86 GIRLS owner's meeting」は車好きの輪が広がるリピ確定なイベントだった
【スープラ生産終了】一部改良と限定車「ファイナル・エディション」発表。+48PSのフルチューン仕様…後継は?
トヨタの超人気SUV「RAV4」一部改良。FF廃止、装備充実も価格は微増…お得に買えるラストチャンス?
【早くも1万台超え】安価でも豪華装備、業界もザワつく大穴SUV「フロンクス」の “強みと弱点”
安くなって装備はどうなのよ? レクサスの高級コンパクトSUV「LBX」の最安グレード(420万円)はアリなのか
【周囲の視線まで変わる!】欧州名門ブランドの入門ハッチバック、今なら308と1シリーズ推しの理由
【何が起きている?】日産が開発する“新型コンパクトミニバン”が遅れる理由。計画中止の噂も
【名車ステージアを思い出した!?】ヒョンデの“デジタル感強め”な頂点SUV「アイオニック9」登場
活動家乱入で罰金2400万円、トヨタ歴史的大逆転、25年ドライバー発表、セリカ復活の布石…色々あったラリージャパン24【まとめ】
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!
申込み最短3時間後に最大20社から
愛車の査定結果をWebでお知らせ!