今月末に発表の次期ポルシェ911は8速PDKを積み30ps高出力化する
掲載 更新 carview! 文:木村 好宏/写真:Kimura Office
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まずはプロジェクトリーダーのアンドレアス・プレーブストレの助手席に乗り込み、霧のかかった金門橋を渡り国道101号を北上する。助手席からインテリアを観察するとドライバー正面のコクピットの様子が違っているのに気づく。5連丸型メーターが並ぶ基本的なデザインは変わっていないが7400rpmからレッドゾーンが始まる中央の回転計を除いて全てデジタル表示になっている。
このレイアウトだと左右の端にあるメーターはステアリングホイールの影に入って首を振らないと読めないが、この課題は“伝統の下”にそのままになっている。これをさすがポルシェ 911と賞賛するかどうかは保留しておく事にする。また、ダッシュボード中央には大型(12.5インチ)のタッチパネルがレイアウトされており、目を下にやると幅広いセンターコンソールの中央にR、N、Dと表示された小さいPDKセレクトレバーが飛び出している。991型ではずらりと並んでいたメカニカルスイッチの類は消え失せてスッキリしている。「ただしセンターコンソールの幅は広すぎるので、現在解決策を検討中です」とアンドレアスは語る。
丘陵地帯に入って1時間ほど走り、丘の上に到着すると道端に広い駐車場を発見、休息をとる。
992型へと開発コードも新しくなる新型は当然のことながら、2011年に発表された991型から大幅に進化している。とは言え、アイコニックなエクステリア・デザインには大きな変更は見られない。しかし、良く観察すると、若干延長されたフロント部分に変化があった。テーピングでカムフラージュされているが、フロントのトランクリッドがバンパー付近まで延長されており、オーバーハングも2cmほど伸びている。これはさらに厳しくなった歩行者保護対策のための構造改善だという。
一方、リーダーのアハライトナーは「リアのクオーターパネルはスチールからアルミに置き換えられている」と解説してくれた。この結果ホワイトボディではおよそ10~15kgの軽量化が達成されているが、同時に前後の重量バランスの改善も図られているはずだ。しかし最後にも述べるが次期911は残念ながら最終的には現行モデルよりも間違いなく20~30kgは重くなる。
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