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ケイマンR、ボクスタースパイダーとどう違う?

ボクスタースパイダーのケイマン版

昨年のLAモーターショーで発表されたポルシェ ケイマンRは、ざっくり言ってしまえばボクスタースパイダーのケイマン版である。パワーアップは最小限ながら軽量化、そしてシャシーのリファインによって運動性能を向上させるという方法は、かねてからポルシェが得意としてきたやり方だ。

軽量化のメニューも、ほぼボクスタースパイダーに準じる。911ターボ譲りのアルミ製の左右ドアで15kg、エアコンの除去で12kg、CFRP製シェルを使った軽量バケットシートで12kg、軽量ワイドリムのホイールで5kg、ラジオや内装などで10kgという具合に細かく削り取ることで、ケイマンSに対してトータルで55kgのウェイトダウンを実現している。MT仕様の車両重量はヨーロッパのDIN表記で1295kgとなる。

水平対向6気筒3.4リッター直噴のエンジンは、ECUのチューニングによって最高出力を10psアップの330psとしている。これによってパワー・ウェイト・レシオはMTの場合で4kg/psを切る3.9kg/psを実現した。結果として0-100km/h加速は5.2秒から5.0秒へ、そして最高速は277km/hから282km/hへと、それぞれ高められている。尚、PDKのスポーツクロノパッケージ・プラスは0-100km/hを4.7秒で駆け抜ける一方、最高速は280km/hに留まる。

シャシーは、サスペンションを20mmローダウンの専用品として、機械式LSDを装着。ネガティブキャンバーを強めたアライメント設定とした。フロントリップスポイラー、固定式リアスポイラーを装着することで、フロントのリフト量をマイナス15%、リアをマイナス40%としているのも見逃せないところ。ブレーキへの導風経路の見直で冷却性能も向上させている。

こんなスペックとなるケイマンRの国際試乗会が開催されたのは、2月終わりのスペインはマヨルカ島。ここは有名なリゾート地だが、実は1箇所、サーキットも営業しているのだ。

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