EV専用ではなく“ハイブリッド主力”で北米へ。トヨタが1兆5000億円を追加投資し、静かに進める電動化の実像

トヨタ・バッテリー・マニュファクチャリング・ノースカロライナ「画像：APOLLO NEWS SERVICE」

生産ラインの一部はすでに稼働開始

同工場は14のバッテリー生産ラインを持ち、複数のパワートレーンに対応できる点が特徴です。

トヨタはハイブリッド車を主力としながらも、BEVやPHEVなど多様な電動車のラインナップを展開する方針を維持しています。その中で、この新工場は全方位的な電動化戦略の「共通基盤」として機能する位置づけです。

具体的には、「カムリ」「カローラクロス」「RAV4」のハイブリッドモデルに搭載されるバッテリーがここで製造される予定です。これらはいずれも米国市場で高い需要を持つモデルであり、生産拠点を国内に置くことで供給体制の安定化を図る狙いがあります。

さらに、今後登場が予定されている3列シートのEVにも、対応する見込みです。正式な車名は明らかにされていませんが、SUV市場を見据えた大型EVの登場が想定されています。

また、将来電動モデルが追加されると噂されている「ランドクルーザーFJ」にも同工場のバッテリーが使われる可能性があります。