【生産終了】18年の歴史に幕を下ろした日産「GT-R」。延命できなかった悲しい事情と、次期型の姿とは？

日産 ハイパーフォース

「GT-R」復活へクリアすべき課題は多い

ただ、ハイパーフォースがGT-Rの次期型そのものであるというには、いくつかの疑問が残ります。

ハイパーフォースには、AR（拡張現実）やVR（仮想現実）による走行体験の拡張が盛り込まれているとされてますが、こうした技術は現時点ではコンセプト段階にとどまっており、市販車への搭載は現時点では非現実的です。

また、ハイパーフォースに搭載されている全固体電池の実用化についても、日産は「2028年度まで」を目標に掲げており、現時点では市販に至っていません。

もし仮に、ハイパーフォースの市販版がGT-Rの次期型であるとするなら、その登場は早くても2028年以降ということになります。加えて、それ以外にもクリアすべき課題が少なくないのが実情です。

このように考えると、ハイパーフォースはあくまで「将来のGT-R像」を示唆したものであり、GT-Rの次期型とは必ずしも一致しないのかもしれません。

ただ、2025年4月に日産の新社長に就任したイヴァン・エスピノーザ氏は、GT-Rの復活に前向きであるといいます。そのため、遅かれ早かれ、GT-Rの次期型がお披露目される可能性は高いとみられます。

（終わり）

（写真：日産）