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ゴルフGTI 登場、放っておくのはもったいない

期待のさらに上を行く進化

そもそも新型ゴルフ自体、走りのポテンシャルが格段に上がっていることを考えれば、GTIへの期待値ははじめから大いに高くなるというものだ。しかしながら新型ゴルフGTIの走りへのこだわりは、期待のさらに上を行っていた。進化していない部分、まるで見当たらないほどなのだ。

たとえばエンジンは、2リッター直噴ターボであることは従来と同様ながら、実は完全新設計。EA888という新しいシリーズに属するこのユニット、燃焼効率を高めるため直噴とポート噴射を併用するツインインジェクター、排ガスのクリーン化に貢献する水冷EGRクーラー一体型シリンダーヘッドの採用等々により、最高出力220ps、最大トルク350Nmと先代を9ps、70Nmも上回る出力を発生する一方、従来の13.0km/Lに対して15.9km/Lという上々の燃費を達成している。

シャシーはと言えば、10mmローダウンのサスペンションは各部に軽量化が施され、電子制御式デフロックのXDSは機能が拡張されてXDS+になった。ステアリングも、舵角が大きくなるにつれてギア比が速まるバリアブルレシオとされて、ロック・トゥ・ロックは2.1回転となっている。そして忘れちゃいけない。車重が10kg減の1390kgになっているのも、装備の充実ぶりからすればお見事だ。

個人的には、ESC(と、VWはいつから呼ぶようになったんだっけ?)に、多少のスライドを許容する"ESC Sport"モードが追加されたことにも目が行った。先代は少しでも姿勢が乱れると、または乱そうとしても、すぐに制御が介入して、安全ではあるけれど、スポーツギアとしては物足りなさも感じたからである。

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