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新型コンチネンタルGT 走りはどう変わったか?

高められた走りの一体感

新型コンチネンタルGTの走りにおける前型との大きな違いは、まずコンフォート面に如実に現れている。従来のベースグレードにあった鷹揚なピッチ感は一段締まったものになり、路面状況にややナーバスな一面がみられたその癖も綺麗になめされている。ロール過程においても人工的な抑制感が消散したその雰囲気は、前型モデル中期に追加された「スピード」に近いものだ。が、新型にはそこに入力をしっとりと包み込む滑らかさというか、ある種の湿っぽさが加わったように思う。特にダンパーレートを柔らかい方向へと設定した時のライド感は、すぐに体感出来る静粛性の向上も相まって、ショーファーサルーンにも比するほどに上質だ。

一方で速度を上げていけば、大きなマスを感じさせないフットワークと俄然豊富になったインフォメーションが際立ってくる。路面との接地感は印象だけでなく実際にも圧倒的で、そこにフルタイム四駆システムも加わり・・と、一瞬躊躇するような路面でアクセルを踏み込んでいく、その際の安心感は間違いなく向上している。結果的に、先代よりは車体が一回り小さくなったかのような印象を受けるのは、それだけドライバーとの一体感が高まったということだろう。

アプローチの敏捷性や旋回時の安定感、そしてトラクションやアクセルコントロールに比例する回頭性など、そのコーナリングパフォーマンスは先代の「スーパースポーツ」に比肩するというのが率直な印象だ。もちろんコンチネンタルGTの真骨頂である、200km/h超領域への荘厳な到達感や高速直進性は言うに及ばずだが、あらゆる速度域で、等しく丁寧に動的な質感やダイナミクスが高められている。その点においては、法定速度の低い日本のカスタマーにも充分に深化のほどが体感出来るに違いない。

再びセグメントのベンチマークに・・というよりも、いよいよ究極のグランドツアラーとしての地位を盤石なものにする新型コンチネンタルGT。そのファーストロットは6月頃に日本上陸を果たす予定だ。路上でその姿を見掛けることが出来るのは、間もなくである。

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