アクセラ3モデル試乗。ベストバイは?
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:菊池 貴之
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:菊池 貴之
最後に乗ったのは、2Lガソリンの20Sツーリング。最高出力155ps/6000rpm、最大トルク20.0kgm/4000rpmは、2Lの自然吸気エンジンとして標準的なスペックなのだが、前日に最大トルクが2倍以上のディーゼルに乗った後では少々物足りない。ATは6速と昨今の多段化ブームにあっては控えめな段数だが、特に不満はない。
ディーゼルの大トルクが生み出す“くせになる系”の魅力は感じられないものの、237万6000円(レザーシートなどが付くLパッケージは250万5600円)と、ディーゼルより約70万円安いと聞けば話は別で、がぜんガソリンが魅力的に思えてくる。パワーが控えめな分、相対的に足まわりに余裕が生まれ、ハンドリングはディーゼル以上かもしれない。JC08モード19.0km/Lは立派。
と、走りの印象ばかりを書いてしまったが、アクセラは走り以外も新しい。エクステリアデザインは、CX-5、アテンザから続く一連のテイストを感じさせる。遠くからアテンザと識別するには、フロントのナンバープレートを見ればいい。アテンザではフロントのナンバープレートが五角形フロントグリルの下にあるのに対し、アクセラでは五角形の中に置かれる。カタログなどではプレート位置に黒い化粧パネルが配置されるのでわからなかったが、白い本物のプレートが付くと、少々違和感があった。
まあでもデザイン上気になるのはそこだけ。ハッチバックのリアデザインなんかボリュームがあってなかなかセクシーだ。ロゴを取り去ったら欧州車に見えるというのはマツダ車の昔からの言われ方で、カッコ悪いよりはずっといい。
インテリアは、カーナビや各種情報を映すディスプレイがダッシュボード上に独立して置かれるデザインとなって、各種操作を手元のダイヤルで行うようになったのが新しい。ダイヤルでも操作できるが、タッチパネルを使っても操作できる。普通、ダイヤルはタッチパネルがスマートじゃないし、走行中の操作が危険だという考え方から採用されるものだが、開発者はどちらの操作方法に正義があると考えているのか。せっかくダイヤル付けたんなら、いっそ操作はダイヤルに集約すべきだ。
また、アクセラには、エンジンオンでメーターフード上に透明のプラスティックパネルが出てきて、車速やナビルートを示すアクティブ・ドライビング・ディスプレイという装備が備わる。視線移動が少なく有益だという人もいるだろうが、ないほうがすっきりしていいという人もいるだろう。僕には不要だが、上級グレードには必ずついてきて、走行中に収納することはできないという。オプションにするかパネルを収納できるようになっていたほうが親切かもしれない。
鹿児島にも渋滞はあって、今回の試乗でも何度かハマった。そんな時に役立つのが前車追従のレーダー・クルーズ・コントロール。ただし、マツダのは30km/h未満ではキャンセルされてしまう。これははっきりと不満。スバルをはじめ、他社が完全停止にまで対応する以上、見劣りするのは否めない。
とまあ、いくつか不満を並べたが、いずれもクルマの本質ではない部分なのでアクセラのクルマとしての高評価は揺るがない。ハイブリッド、ガソリン、ディーゼルとパワートレーンがいろいろあるのがアクセラの特徴で、そのどれを選んでも、ならではの魅力が備わる。グッドハンドリングは全車標準装備。全車ベストバイ。その上であえて言うなら、トルキーで経済的なディーゼルの魅力は格別だ。
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