好調ジープの世界戦略車、新型コンパスの買いモデルはFFか4WDか?
掲載 更新 carview! 文:佐野 弘宗/写真:小林 俊樹
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新型コンパスはチェロキーとレネゲードの間に位置づけられる。というわけで、あらためてジープの新ラインナップを見てみる。チェロキーの全長は、日本車でいうとマツダCX-5(4545mm)と日産エクストレイル(4690mm)の中間くらいの4630mm。骨格設計はCセグだが、CセグSUVとしては立派な部類に入る。チェロキーのサイズは、つまるところジープの地元である北米ではドンピシャに手頃だが、世界的には「ちょっと大きい」と思われる市場も少なくない。
いっぽうのレネゲードの全長は4260mm。別格に小さいスズキのクロスビーやイグニスを例外とすれば、いま日本で手に入るSUVで、レネゲードより明確に短いのは、日産ジュークとスズキ・エスクード、そしてアウディQ2くらいしかない。つまり、レネゲードはコンパクトSUVのなかでも小さい部類に入り、先進国市場などでパーソナルカーとして割り切るにはピッタリだが、新興国などでファミリーカーとして売るには物足りなくもある。
さて、新型コンパスの全長は4400mmだ。10年以上前に企画開発された先代よりも、あえて75mmほど短縮されている。そんな新型コンパスとサイズ的にドンピシャと競合(全長が4.3m強~4.5m未満)するSUVをピックアップしてみると、トヨタC-HR、ミニ・クロスオーバー、アウディQ3、メルセデスGLA、BMW X1といった顔ぶれとなる。Q3とGLAをのぞけば、ここ1~2年の間に新登場あるいはフルモデルチェンジした最新鋭商品ばかりだ。つまり、この新型コンパスこそが、B~CセグのコンパクトSUVにおけるグローバル最大公約数サイズということもできる。
事実、新型コンパスはブラジル(中南米市場)、メキシコ(北米とその他の左ハンドル市場)、中国(基本的に中国市場のみ)、そしてインド(インドや日本を含む右ハンドル市場)の4拠点で生産されて、世界100カ国以上で販売されるという。チェロキーやレネゲードより、はるかにグローバルな戦略商品なのだ。
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