これぞ“メルセデス流” ハンブルク工場レポート
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:メルセデス・ベンツ日本
掲載 更新 carview! 文:川端 由美/写真:メルセデス・ベンツ日本
もうひとつ、ハンブルク工場の重要な役割が軽量化への対応だ。R&D部門に100人のエンジニアを抱え、生産現場では120人の作業者が生産に従事し、年間で約150万個もの軽量パーツを生産している。アルミをはじめとする軽金属の加工や溶接に加えて、樹脂部品の成型も行えるのが特徴だ。Aクラス、Bクラス、Cクラス、Eクラス、Sクラス、そしてSUV全般と、ここ2年ほどで刷新されたモデルのほとんどがハンブルク工場で開発された軽量化技術を採用している。
ここでは、昨年に自動車への樹脂の効果的な活用に対して与えられる「SPE Automotive Awards」を受賞したという、画期的な軽量部品を生産するラインに案内してもらった。
写真を見ても、アルミのパイプになにやら樹脂部品が付いているようにしか見えないかもしれない。ダッシュボードの裏側に組み付けられる部品で、ヘッドライトを取り付けるアルミ製クロスメンバーである。従来の鉄製部品からアルミ製へと置き換えることで剛性を高めた上で25%の軽量化を実現した。また、以前は手作業で樹脂部品を組付けていたが、ここではガラス繊維を60%含むポリアミド樹脂を、直接アルミ製クロスメンバーにモールドすることで、工程が省略されて生産効率が高まった。同時に、ワイヤーハーネスの取り付けなどがしやすくなり、トータルで大幅な作業時間の削減につながった。
クルマが組み立てられるのを目の当たりにするファイナル・アッセンブリは、実は頻繁に目にするのだが、部品の工場を社内で抱えている自動車メーカーは意外に少ない。もちろん、トヨタのように系列まで含めて自前主義を貫く自動車メーカーはあるが、商用車まで含めた年間の総生産台数が235万台というダイムラーの規模からすれば、部品の品質に至るまで“メルセデス・ベンツ流”を貫く姿勢は特筆に値する。
その結果として、新型「Cクラス」が2万8200ユーロ~(約395万円 ※140円/1EURO換算)という値付けであれば、クルマ好きとしては十分納得できる“バリューな選択”と言っていいだろう。
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