軽自動車枠を捨て大型化&FR化のコペン。実現度はかなり高い? 鍵を握るのはトヨタ【JMS23】
掲載 carview! 文:ピーコックブルー 123
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2023年10月28日に開幕した「ジャパンモビリティショー2023」において、ダイハツブースの目玉となったのが「ビジョン コペン」です。
ビジョン コペンは、その名のとおり新型「コペン」を示唆したモデルです。
2014年に2代目へと進化を果たしたコペンですが、そこから9年近くにわたってフルモデルチェンジが行われていなかったことから、新型モデルの登場を待ち望む声が少なくありませんでした。しかし今回、ビジョン コペンが登場したことにより、近い将来、新型コペンが登場することが濃厚となりました。
しかし、「軽自動車×オープン」として独自のポジションを築いてきたコペンに対し、ビジョン コペンは、軽自動車規格を超えるボディとエンジンを持つことが発表されています。
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ボディサイズは全長3835mm×全幅1695mm×全高1265mm、排気量は1300ccと具体的な数値が公表されていることから、新型コペンが軽自動車ではなくなることはほぼ確実と見られます。
さらに、駆動方式がFRになることも明らかにされています。
つまり、新型コペンが登場するとしても、これまでのコペンとは大きく異なったものになる可能性が高いようです。
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ただ、これは現在のコペンが置かれている状況を考えると、ある程度はやむを得ないものと言えそうです。
言うまでもなく、軽自動車は日本独自の規格であるため、コペンが軽自動車である限り、その主戦場は日本国内となります。
ただ、これまでのコペンの販売台数は年間5000台程度と、軽自動車のなかでは決して多くはありません。
大幅に販売台数を増やすためには、海外での販売を視野に入れる必要がありますが、日本の道路事情に合わせた軽自動車規格は、海外のユーザーにとってはあまりに小さく、非力です。
実は、コペンはかつてイギリスやオーストラリア、インドネシアといった国へと輸出されたことがあります。しかし、その評価は上々とは言えず、その後販売は終了してしまっています。
一方、コンパクトなライトウェイトスポーツカー自体は世界中で根強い人気があります。
ビジョン コペンは、現行コペンより大型化しているとはいえ世界的に見ればライトウェイトスポーツカーのど真ん中に位置するサイズです。
つまり、ダイハツはビジョン コペンによって、新型コペンがグローバルで販売されるライトウェイトスポーツカーになることを示唆していると言えそうです。
「軽自動車×オープン」という特徴が失われてしまうのは残念ですが、グローバルモデル化することで生産台数が増えれば、これまで以上に高性能・高品質なクルマとなる可能性が高まると考えられます。
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ただ、コンパクトカーを得意とするダイハツはビジョン コペンに最適なFRプラットフォームを持っていません。
新型コペン用にプラットフォームを専用開発することは現実的とは言えず、この点をどのように解決するのかが、ビジョン コペンの市販化のポイントになると見られます。
ひとつ考えられるのは、トヨタと協力して開発を進めることです。実際、トヨタは「コペン GR SPORT」をラインアップしていることから、協力体制は整っていると言えそうです。
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そのなかでも、最も可能性が高いと見られるのが、2015年の東京モーターショーに出展した「S-FR」のプラットフォームを流用するというものです。
「スポーツ800」の再来とも言われたS-FRは、全長3990mm×全幅1695mm×全高1320mmとビジョン コペンとほぼ同じサイズ感です。
S-FRは、2016年の東京オートサロンでレーシング仕様を公開するなど、市販化にかなり近いところまで開発が進められていたと言われており、そのノウハウを活かせる可能性は十分にありそうです。
ただ、1300ccのエンジンについてはダイハツにもトヨタにも適当と思われるものが存在しておらず、今後の展開に注目です。
写真:ダイハツ工業、トヨタ自動車、編集部
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