新型プリウスというアンチテーゼ。走りとデザインを強調した5代目は、ユーザーの心を動かせるか?
掲載 更新 carview! 文:編集部/写真:編集部 165
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トヨタは11月16日、新型となる5代目「プリウス」をワールドプレミアした。
プリウスは、1997年に「21世紀に間に合いました。」のキャッチコピーとともに登場した世界初の量産ハイブリッド車で、圧倒的な燃費性能を備えたエコカーとして世界のハイブリッド車マーケットを牽引してきた。これまでにグローバルで505万台以上が販売され、トヨタによると削減したCO2の量は約8200万トンに上るという。
しかし、昨今の環境意識の高まりや各種規制、各国の思惑などにより、その是非は置いておいて、エコカーの主流はエンジンを搭載するハイブリッド車(HEV)からバッテリーとモーターを搭載する電気自動車(BEV)へと置き換わってきている。また、各メーカーから様々なHEVが登場しエコカーの代名詞であるプリウスも年々その存在感が希薄になってきた。
そんな中トヨタは、5代目のプリウスにどんな価値を乗せてくるのかに注目が集まっていたが、新型は歴代が継承してきた圧倒的な燃費性能に加え、走りとデザインにこだわった「エモーショナル」を全面に打ち出し登場した。
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今回発表された新型プリウスのディメンジョンは以下の通り。括弧内は先代比。
・全長×全幅×全高=4600mm(+25)×1780mm(+20)×1430mm(-40)
・ホイールベース=2750mm(+50mm)
デザインは、2代目から採用された「モノフォルムシルエット」を継承しながら、ロー&ワイドにすることでスポーティなシルエットとなった。全高の頂点がBピラー付近へと後退したことで、従来よりもかなり伸びやかな印象を受ける。
実車を見た感想としては、大幅にキャラクターラインを抑えたおかげでスッキリと上品な佇まいへと生まれ変わり、ハンマーヘッドをモチーフとした”細目”のヘッドランプと横一文字のリアランプでトレンドに沿った先進感も表現していると感じる。往年のミッドシップ・スーパーカーとは言い過ぎだが、どこか未来的でワクワクするスタイリングだ。
注目は、プリウス史上最大の19インチタイヤを採用した点。大径タイヤのおかげで”かたまり感”のあるフォルムを演出しながらも、驚きなのはそのサイズ。195/50R19という19インチとしては異例の細さとなっている。
ステージ上に展示されていたグレーのPHEVモデルに装着されていたのはブリヂストン「エコピアEP510」。そのサイドウォールには、かつてBMWの電気自動車「i3」に採用された「オロジック」の刻印が入っている。
オロジックは、大径にすることで「転がり抵抗」を抑え、細くすることで「空気抵抗」を減らし環境負荷を低減するのがコンセプト。19インチタイヤの採用は、機能と見た目を両立した選択なのである。
また、タイヤ幅を細くすればトレッドをワイドにすることもできる。第2世代TNGAプラットフォームと高剛性ボディが組み合わされ、後述するパフォーマンスと合わせどんな走りを披露するかも今から楽しみである。
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新型プリウスには3つのパワートレインが用意される。
先代は「プリウス」と「プリウスPHV」で違う表情が与えられ、それぞれが独立したモデルという建て付けだったが、新型はプリウスという1つのモデルの中にHEVとプラグインハイブリッドモデル(PHEV)が統合された格好だ。「PHEVが決して特別な存在ではない」というトヨタのメッセージのように映る。
ちなみに第5世代となる2.0Lハイブリッドシステムは、実は先に欧州で販売されている「カローラクロス」に搭載されるものと同一型。欧州版カローラクロスも1.8Lと2.0Lの両方がラインアップされており、両者の燃費はほぼ同じ。
先代でも熱効率は脅威の40%越えだったので、新型プリウスは燃費をジャンプアップさせるよりも、パフォーマンスの向上にフォーカスしているかもしれない。あくまで想像だが、先代の1.8Lハイブリッドの燃費は30.8km/L(WLTCモード)なので、新型は35km/Lほどになるのではないだろうか。
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現在発表されているシステム最高出力と0-100km/h加速は以下の通り。
・2.0L プラグインハイブリッド・・・164kW(223馬力)/6.7秒
・2.0L ハイブリッド・・・144kW(193馬力)/7.5秒
・1.8L ハイブリッド・・・103kW(140馬力)/9.3秒
意味合いとしては、2.0Lプラグインハイブリッドはトップグレードのハイパフォーマンスバージョン、2.0Lハイブリッドは環境性能と走行性能のバランス型、1.8Lが価格と環境性能にフォーカスしたモデルとなりそうだ。
燃費ではなく0-100km/h加速のタイムを先に公表してきたところに、トヨタとしての走りへの矜持を感じる。ちなみに、2.0Lプラグインハイブリッドの加速タイム(6.7秒)は、マツダ「ロードスター」などのコンパクトスポーツモデルに近い値。
説明員によると、車重はプラグインハイブリッドモデルが1600kg台、ハイブリッドモデルが1400kg台とのこと。ホットハッチのベンチマークとも言えるVW「ゴルフGTI」が245馬力/1430kgなので、新型プリウスはなかなかの快速っぷりを発揮しつつ、それでいて圧倒的低燃費を誇るモデルとなりそうだ。
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今回の発表では、豊田章男社長から「いっそタクシー専用車にしては?」と提案された開発時のエピソードが紹介された。豊田社長にとっては、5人乗りの”普通の”エコカーが燃費を追求したところでコモディティ化してしまうことへの危機感だったのだろう。
しかし今回開発陣が選んだのは、コモディティとしてではなく、長く愛されるエモーショナルなプリウス、つまり移動手段としての自動車ではなく、愛車としてのクルマだった。
環境意識への高まりから、排ガスを撒き散らすクルマは悪者にされ、テスラが時価総額で1位になるなど投資家の目も厳しい。それらの批判に対し、トヨタはプリウスで「美しさ」と「走り」というクルマの本質にド真ん中の豪速球を投げ込んできた。ネット上ではポジティブな反応が多く、今のところトヨタのアンチテーゼはユーザーにある程度評価されているようだ。
新型プリウスの発売は、ハイブリッドモデルが今冬、プラグインハイブリッドモデルが23年春を予定している。ハイブリッドで世界を取ったトヨタが生き残るのか、EVメーカーが世界の覇権を握るのか、新型プリウスが今後の自動車業界を占う重要な試金石となるのは間違いない。
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