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Eクラス海外試乗後編 ベンツ安全技術、詳解

メルセデス新型Eクラスに見る先進技術・5

■ シャシー性能
【エアマチック・サスペンション】

5.5リッターのガソリンV8エンジンを積むE500(日本ではE550)にはエアマチックと呼ばれるエア・サスペンション(空気バネ)が採用されている。このエアマチックは先代モデルよりもさらに洗練され、最高に上質な走りをもたらしてくれた。サスペンションはスポーツとコンフォートの2つのモードを持っており、高速走行ではスポーツモードが特にお勧めだ。エア・サスペンションのメリットは乗り心地だけではない。スポーツモードでは車高は標準値に対して10mm低くしかも速度に応じて自動的に車高が変わる。

0~150Km/hでは-10mm、150~200Km/hでは-20mm、200Km/h以上では-30mmと車高がどんどん低くなるのだ。この結果、高速安定性と空気抵抗が低減できるので、燃費にも効果的だ。空気抵抗係数Cd=0.25はサルーンとしては驚くほど低い。しかも別に設けられたスイッチで車高を25mm高くすることができ、悪路を走破することも可能だ。

エア・サスペンション専用に開発されたダンパーは電子制御による無段階で切り替わる特性を持っているので、減数力の変化がスムースで素早い。スポーツとコンフォートで減衰力が切り替わるだけではなく、スポーツモードでは時速120Km/hまでの間で、アンダーステアを低減するように前後の減衰力が可変制御される。つまり自動的に前後のロール剛性配分が変わるのだ。この技術はDTMのレーシングカーに由来しているとメルセデスのエンジニアは説明していた。時速120Km/h以上では意図的にアンダーステアを強め高速安定性を強化する。

【セレクティブ・ダンパーとダイレクト・ステアリング】

E350などのメカニカル・サスペンションに開発されたダンパーは電子制御ではない機械式タイプで「セレクティブ・ダンパー」と呼ばれるものだ。とくに今回の新型Eクラス用は念入りに開発され、±10mm程度の段差の路面でもっともマイルドになるようにチューニングされている。サスペンションがもっと大きくストロークする時は減素力が即座に高まる。

このダンパーと機械式の可変ギア比ステアリングが組み合わされることで、俊敏性と快適性と安定性を見事に両立することに成功している。しかもオプションのスポーツ・サスペンション(アバンギャルド)では車高が-15mmも低くなり、18インチのスポーツタイヤと組み合わせて驚くほどのスポーツ性能を発揮する。

SLとSLKで初めて開発された「ダイレクト・ステアリング」(機械式可変ステアリングギア比)が標準で組み合わされた。高速走行では落ち着いた走りが可能であるが、ワインディングではスポーツカーのようなダイレクトで俊敏なステアリング特性に変貌する。ラック&ピニオンのラックギアの歯の切り方で可変ギア比を可能としている。この方式はポルシェと同じで、実際のギア比は高速走行では約15対1、ワインディングなどのタイトコーナーでは12~14、車庫入れなどでは10前後のギア比となる。

このように新型Eクラスに採用された安全技術は多岐にわたるが、それぞれの国の規制や輸入するモデルによって装備されるかどうか決まる。またエンジンに関してはガソリン直噴やクリーンディーゼルなどが発表されたが、国内仕様が明らかになった時点で改めて詳しくレポートすることにしよう。

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