人気のクロスオーバーSUVに、なぜ便利な“スライドドア”が採用されないのか? たった1つの“例外モデル”とは
掲載 carview! 文:ピーコックブルー 10
掲載 carview! 文:ピーコックブルー 10
前出のある業界関係者は、 クロスオーバーSUVにスライドドアを搭載することは「そもそも多くのユーザーは望んでいない」としたうえで、次のように続けます。
「いわゆるクロスオーバーSUVが人気を博した理由のひとつに、乗用車としてのトータルバランスの良さがあります。
たとえば、セダンは走行安定性に優れるものの、居住性や積載性はいまひとつです。
クロスカントリー車は、高い悪路走破性と無骨なルックスが魅力ですが、燃費性能や乗り心地がネックとなり、ミニバンは大人数乗車ができるというメリットに対し、デザイン性に劣る部分があります。
その点、クロスオーバーSUVは走行安定性と居住性、悪路走破性、燃費性能、デザイン性などが高次元でバランスしており、多くのユーザーにとって『最適解』となっています。
スライドドアを搭載するということは、そうしたクロスオーバーSUVの魅力を減少させてしまうことになりかねません。前述のようなデザインの問題はもちろん、重量増による走行安定性や燃費性能の低下も避けられません。
簡単に言えば、スライドドアはファミリー層を中心とした特定のユーザーが求める機能であり、クロスオーバーSUVのように多くのユーザーが求めているわけではありません。
そのため、市場全体が、スライドドアがほしいユーザーはミニバンや軽スーパーハイトワゴンを選択すればよい、という流れになっているのだと考えられます」
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