テスラ・モデルS 最強の「P85D」に試乗。より洗練された“狂気”
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
掲載 更新 carview! 文:塩見 智/写真:篠原 晃一
カメラで道路脇の速度制限表示を認識したり、あらかじめ地図データに入っている情報によって車両が速度制限を認識している場合、追従できる速度が制限速度+10~20km/hに限られる。このため、前方車両が制限速度よりも速く走行した場合、追従を諦め、置いていかれることがあった。実際の交通の流れが制限速度を上回っていることはよくあること。制限速度を超えた状態で追従することを推奨するつもりはないが、ドライバーの責任において任意の速度で追従できるよう、この点は得意のアップデートで改善してほしい。道路の制限速度を認識していなければ、仕様としては144km/hまで追従するとのことだ。
追従中、ウインカーを作動させると、斜め後方に車両がいなければ自動的に車線変更もしてくれる(オートレーンチェンジ)。ステアリングが勝手に変更方向へ動くというよりも、EPSが変更方向に軽くなり、車線変更を促されるような印象。このほか、自動で縦列駐車や車庫入れをしてくれる機能も付いた。
今回の日本仕様のアップデートは、北米でバージョン7.1として提供されているものに準じた内容。テスラが追従機能に「オートパイロット」という名前をつけているせいか、一部インターネット上に「日本初の自動運転車はテスラ」などと、ついに自動運転が始まったかのような報道が見られるが、今回のテスラのアップデートの内容は、日本で売られる高級車に備わるそれとほぼ同じ。それも当然で、ほかの多くのメーカーはもっと早くからより攻めた“自動化”を盛り込みたくてしかたないのに法規に阻まれている状態(国が慎重になるのも当然)。テスラにだけ特別な内容を許すはずはない。この種の機能がグッと踏み込む場合には、各社一斉というかたちになるはずだ。
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